時の舟には二人で乗ろう~自分を隠して偽り生きるイケメン俳優とモフモフあやかし少年は、愛を通して心を取り戻す~

大波小波

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1話 久しぶりのエッチ!

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「ここが、私の部屋だよ」
 達夫邸の、二階の洋間に、隼人は比呂を招き入れた。
 5歳の頃から大都市で、両親と共に芸能活動をしていた、隼人だ。
 祖父の暮らす田舎へは、たまにしか遊びに行けなかった。
 それでも達夫は、隼人の部屋を用意してくれた。
 成人した今でも、いつ訪ねてもいいように、きちんと掃除され、整えられていた。

「しかし、おじい様。急に、自分の部屋で寝泊まりしなさい、だなんて」 
 一週間過ごしたのち、さらに10日ほど滞在したい、と持ち掛けたところの返事が、こうだった。

『そんなに長くいるのなら、もうお客様扱いはしないぞ!』

 隼人は肩をすくめて、比呂を見た。
「明日からのおじい様は、人使いが荒くなりそうだ」
「それでも、いいじゃん。どのみち、身内なんだから」
 それもそうか、と笑い合った。

 今まで夜は、座敷に布団を敷いて、隼人と比呂、そして紫織の三人で寝起きしていた。
 しかし隼人には自室があるので、そちらで寝泊まりをするようになったのだ。
 
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