時の舟には二人で乗ろう~自分を隠して偽り生きるイケメン俳優とモフモフあやかし少年は、愛を通して心を取り戻す~

大波小波

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1話 ニャァ……ニャァ、ニャァ!

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 ネコのあやかしとなり、ヒトと偽って、人間社会で生きてみた比呂。
 100年近く、時を駆けてきた比呂。
「ヒトなら、何か良いことあるかな、って思ってたけど。世間の風は冷たかったよ」
「比呂くん。君は、100年も前から、生きてきたのか?」

 隼人は、ざっと100年前の歴史を思い返した。
(確かその頃に、世界恐慌が発生したはずだ)
 世界の経済をけん引していた大国で、株価の大暴落が起こった。
 それが引き金となり、ほかの国々にも深刻な不況をもたらしたのだ。
 隼人の生まれたこの国も、例外ではなかった。
 海外向けの貿易ができなくなり、たくさんの会社や銀行が倒産していった。

(そして、この国は。軍国主義へと傾いて行ったんだ……!)
 比呂は、そんな時代に生を受け、苦難の歴史を歩み始めたのだ。

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