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しおりを挟む「さっきから、どうしたんだ?」
「何が、ですか?」
しかして、と司はソファの透の横に腰掛けた。
「期待して、来てくれたとか」
さらり、と透の髪を司の長い指が梳く。
彼の仕草に、透はぞくりとした。
「そんな……」
声に出たのは、否定も肯定もしない言葉だ。
「嬉しいよ」
司の顔が、透に近づいてきた。
逃げるなら、今のうちだ。
ソファから立って、この手を振り払って逃げるんだ。
「……」
しかし、透は動くことができず、そのまま司の唇を受け入れた。
「んっ、ふ。ンぅ、ん……」
甘い声を漏らし、くちゅくちゅと濡れた音を立てて、透は自分からも求めた。
唇を開き、司の舌を許した。
そして、絡め合い愛し合った後には、司の咥内へも舌を差し入れた。
「はぁ、う。んんっ、ふぅ、あ……」
司がキスを止めてしまうと、透はもどかし気にシャツのボタンに手を掛けた。
ああ、早く。
早く……!
「焦るんじゃない」
もつれる透の指先に、そっと手を重ね、司はボタンを外していった。
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