水曜日に待っている 【彼女もいるノンケの僕が、妖しい准教授に絡め捕られていく……】

大波小波

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「週に一度の薬品管理だ。私が薬品名を言うから、望月はこのリストにチェックを入れてくれ」
「は、はい」

 ほっとした、のか? 僕は。
 てっきり、あの時みたいに……。

(何を期待してたんだ、僕は!)
 頭をぶるりと振って、透は邪な考えを断ち切った。

 そう。佐々木先生は、ちゃんとした大人で、准教授なんだ。
 あの時はきっと、どうかしてだけなんだ。

「望月、水酸化ナトリウム」
「あ、はい!」

 司の挙げる薬品名を、リストに探す。
 そして、チェックを入れる。
 そんな作業をするうちに、透の心は平静を取り戻していった。

「これで終了。リストは?」
「こっちもOKです」
 ふう、と司は息をついた。
「ありがとう。疲れたろ」
「いえ」
「ご褒美をあげるから、ソファに掛けててくれ」

 ご褒美。

 再び、透の胸はどきりと鳴った。
 まさか、ご褒美って……。

 身を固くした透の前に、司はマグカップを置いた。
「コーヒーだ。砂糖とミルクは、好きなだけ入れなさい」
「は、はい」
 ぎくしゃくと動く透を見て、司はにやりと笑った。

 
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