水曜日に待っている 【彼女もいるノンケの僕が、妖しい准教授に絡め捕られていく……】

10

　痛くない。
　先ほどまでの司の愛撫に、透の後膣はすっかり慣らされていた。

　奥から際へ。
　際から奥へ。

　司の長い指が抜き差しされるたびに、ぞくぞくと快感が這い上がる。
　優しく緩く擦られるうちに、その指腹が透の急所に当たった。
「ああッ！」
　突然襲った、未知の感覚だ。
　透は、背筋を電流が走ったかのような衝撃を受けた。
　下肢が、がくがくと震えてくる。
　司の指は、何度も何度もそこを押し擦ってくる。

「せ、先生……ッ！」
「ここは前立腺といってな。男のスポットだ」
　憎らしいほど、冷静な声だ。
　ただ淡々と、司は透の体を拓いていく。
「あぁ……ああッ！」
　悔しい、恥ずかしい、と思っていても、声が漏れる。
　体の中心が、どんどん勃ちあがってくる。

　冗談じゃない。
　このままだと、僕は……。
　ひときわ強く、佐々木の指が透の体内を抉った。
「あぁ、あッ！」
　弾ける感覚。
　透は、こらえきれずに精を放ってしまった。