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しおりを挟む司が取り出したのは、スキンだった。
「もう少し、元気になってもらおうか」
司は透のものを手に取り、扱き始めた。
「先生、やめ……ッ!」
司の手のひらは大きく、そして冷たかった。
その冷たい手が、どんどん熱を持っていく。
透のペニスが熱くなればなるほど、司の手のひらも熱くなるのだ。
(自分でやるのと……全然違う!)
透は、身をよじった。
思いのほか滑らかな司の手は、時にきつく、時にゆるやかに棒芯を擦り上げる。
先端の溝を指腹で弄られると、声が出そうになった。
顔を背け、ソファに手を噛り付かせて、透は耐えた。
しかし、耐えても耐えても、体の一部は言う事を聞いてくれない。
勝手に、硬く大きくなっていく。
やがて、司の動きが止まった。
「これでいい」
そして、手にしたスキンを、充分に勃ち上がった透に着けた。
これから、どうなるんだろう。
何をされるんだろう。
透の心に、そんな恐怖が這い上がってくる。
それと同時に、快楽への期待も生まれ始めていた。
司はポケットから、今度はチューブを取り出した。
「これはローションだ。解かるな?」
「は、はい」
「敏感肌用もある。林との今後のためにも、知っておけ」
美咲の名を聞いて、透は身をすくめた。
彼女に、この恥ずかしい現場を、見られているような気がした。
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