二つの顔を持つ二人 ~イケメン俳優×カフェの少年~ 彼の前でなら本当の自分を見せられる

大波小波

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 颯真が指を抜き差しさせると、郁実はさらに乱れ始めた。
 呼吸が早くなり、時折のけぞって悦がる。
「あぁ、はぁ、はぁ。んんぅ」
 甘い喘ぎも、上がってきた。
 颯真は喉をひとつ動かすと、そんな彼に声を掛けた。
「いいこと、してあげる」
 自分の声が、やけに淫らに聞こえる。
 少し早いかな、とは思ったが、颯真は郁実の腹側に指を押し当てた。
 そこは、男の敏感なスポットだ。
「んぁあ! はぁ、あぁあ!」
 郁実は、まるでスイッチが入ったように、激しく跳ねた。

 体内の前立腺を何度も押し擦り、颯真は郁実の様子を伺った。
 眉根を寄せ、一見苦し気に見えるが、唇を薄く開けている。
 声には艶やかな色が差しており、嫌がっている風ではない。
「颯真さん、ごめんなさい! 僕、もう、ダメぇッ!」
 郁実から、温かな精が吐かれた。
 白く滑らかな腹に溢れ、流れていく。
 颯真はタオルでそれを丁寧に拭き取り、震える郁実にキスをした。
「指一本でイッてくれるなんて、男冥利に尽きるよ」
「ごめんなさい……恥ずかしい……」
 白い肌を桜色に染め、可愛い恋人は荒い呼吸を整えていた。

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