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しおりを挟む旅行の疲れを取る、という名目で翌日の学校は休みだった。
しかし、茉以は早起きして、グラウンドへ出てきていた。
そこには、サッカーの練習をする田宮の姿があるからだ。
「田宮くん、がんばって!」
茉以は、タオルとドリンクを差し入れしようと彼を待っていた。
声を張り、彼にエールを送っていた。
やがて休憩に入り、田宮はグラウンドの外へ戻ってきた。
「田宮く……!」
「田宮先輩、ドリンクどうぞ!」
「田宮さん、タオルです!」
「田宮パイセン、はちみつレモンいかがっスか!」
大勢の田宮ファンに、茉以は弾き飛ばされてしまった。
(田宮くん、こんなにモテるんだ……!)
そして、サンキュ、などと言って愛想を振りまく彼がいる。
「僕に、気づいてくれない……」
とぼとぼと、茉以はグラウンドを後にした。
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