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しおりを挟む大勢の使用人たちの陰から現れて来たのは、響也の両親。
「お父様、お母様!」
そして、麻衣の父親。
「お義父さままで!?」
さらに、両家の兄や弟、姉に、その子どもたち。
「これは、参ったなぁ」
ファミリーが全て揃って、誕生日を祝いに来てくれた。
響也は、そう思ったのだ。
最後に、医師・哲郎。
そして、麻衣が現れた。
麻衣は、バラをメインにした花束を、手にしていた。
淡いブルーとホワイトのバラに、カスミソウやブルースターが散りばめられた、可愛らしいブーケだ。
「これを、私に?」
「はい。響也さん、お誕生日おめでとうございます!」
「私にしては、少し可愛い花束だね」
意外な色の取り合わせに驚きながら、響也はブーケを受け取った。
「それから、報告があります」
「報告? 何だろう」
驚かないでくださいね?
いや、もうすでに、色々と驚いているんだが。
そんなやり取りの後、麻衣は響也に打ち明けた。
「僕、赤ちゃんができました!」
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