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本編
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「やっぱり菅の事心配?」
突然隣のマリアからそう聞かれた。
「いや、全然。」
意外な答えに少し戸惑った様子だった。
「問題ないと思うよ、菅なら。」
「どうして?」
「一応、聖剣使って身体の方は治しておいたからあとは意識が戻るのを待つだけだけど、菅は強い奴だから大丈夫だよ。」
「そうだね...」
「そんな事より次はブロックの代表戦だろ?」
「そうだね!そっちに集中しないと!」
「一体どんな奴らがでるんだ?」
「Aブロック代表はダーリンでしょ。そのダーリンの相手はBブロック代表だから...今年新しくゴールドの冒険者になったベンジャミンという女の弓士よ。」
「女で弓士か...ペルと同じだな。他には?」
「私がDブロックの代表だから。Cブロックの代表選手となんだけどこっちも確か今年新しくゴールド冒険者になったクロウドという男魔導士らしいわ。そしてシードがEブロックの代表、冒険者ランキング1位。ガディ・ホーフェンよ。」
「改めて思うがあのおっさんそんなに強かったんだな...」
「それはまあ、1位だからね」
「ここまできたら負けらんねーよな。」
「そうね...対抗戦も残すところあと2日。」
「あと三回勝つ必要がある。決勝でマリア準決勝であたって楽しい闘いをしようぜ!」
「そうね!」
「なんだかんだ言ってまだマリアとはガチで闘った事はなかったからよ。」
「言っとくけど私まだ本気じゃないわよ。」
「面白れぇじゃねぇか!」
◆◇◆
グリモア とある酒場。
「かー!早くあの兄ちゃんと闘いてぇー!!マスター!もう一杯つけてくれ!」
「ガディさんさすがに飲みすぎだぜ...お得意さんだが次で最後にしろよ。」
「わーってるって!」
「しかし、ここまでイキイキしたガディさん見たのは久しぶりだねぇ。古龍討伐以来だ。そんなにそのユーザス?って奴強いのかい?はいよっ!エールお待ち!」
「おお!ありがとよ!ユージンだよ、ユージン。そりゃあ期待の分だけ、いやそれ以上に俺を高みに連れて行ってくれるだろうよ。」
「ガディさんがここまで言うんだ、きっとそいつぁバケモノ並みに強いんだろうな~」
「早く明後日にならねーかな~」
◆◇◆
早朝、ユージン達の宿泊する宿。
「全く、これじゃまるで病室だな。」
大きな一つ部屋にベッドが四台並び、その上に透、天井、ネロ、菅が横たわっていた。
「その...」
「なんというか...」
「面目ない...」
「それじゃあ行ってくるわね!」
「はい!頑張って下さい!ユージン様!マリア殿!」
「こいつらはちゃんとあたし達が看てるから頑張ってきなよ!」
「じゃあ、頼むわペル、モモ。」
◆◇◆
「さあ!対抗戦も残りあと4試合を残すのみ!数々の死闘を繰り広げ勝ち抜いてきた各ブロックの代表選手を改めて紹介しよう!
まずはAブロック!初のカッパー冒険者でブロック代表!職業は魔導騎士!運でここまで来たのか、それとも実力で勝ち抜いて来たのか?!期待のルーキー!ユージン~!
対するBブロック代表選手は!今年新しくゴールド冒険者になった女弓士!ベンジャミン~!
そしてこちらも今年からゴールド冒険者になった男魔導士!Cブロック代表選手クロウド~!
対するDブロック代表選手は!前大会優勝者我らがアイドル美しい女戦士!マリア~!
そしてそして!今回一番の注目選手!冒険者の中の冒険者であり全ての冒険者の目的地!無敗の伝説を持つ男!Eブロック代表!ガディ・ホーフェン~!!
以上が今回のベスト5選手達だ!
では早速いってみよう!Aブロック代表ユージン選手vsBブロック代表ベンジャミン選手の試合だ!」
両サイドの鉄格子が上に開き、2人の冒険者が広い闘技場真ん中へやってきた。ベンジャミンの容姿を改めてみると金髪にカウガールという姿だった。
「(トトをやったって聞いたからどんな奴かと思えば...間抜けそうな奴ね)あなたがオール3よね?よろしくぅ」
「お?うん。よろしく」
「あら?余裕じゃない。たかがオール3の分際で」
「...悪かったな...」ボソッ
「何か言ったかしら?」
「別に」
「トトから聞いた話だけどあなた見たこと無い魔法を使うらしいわね」
「え、ああ、うん」
「私もあなたが見たことのない武器を使うのよ。」
「いや、大体格好見れば想像つくし...」
「では!ブロック代表戦一回戦開始~!!」
突然隣のマリアからそう聞かれた。
「いや、全然。」
意外な答えに少し戸惑った様子だった。
「問題ないと思うよ、菅なら。」
「どうして?」
「一応、聖剣使って身体の方は治しておいたからあとは意識が戻るのを待つだけだけど、菅は強い奴だから大丈夫だよ。」
「そうだね...」
「そんな事より次はブロックの代表戦だろ?」
「そうだね!そっちに集中しないと!」
「一体どんな奴らがでるんだ?」
「Aブロック代表はダーリンでしょ。そのダーリンの相手はBブロック代表だから...今年新しくゴールドの冒険者になったベンジャミンという女の弓士よ。」
「女で弓士か...ペルと同じだな。他には?」
「私がDブロックの代表だから。Cブロックの代表選手となんだけどこっちも確か今年新しくゴールド冒険者になったクロウドという男魔導士らしいわ。そしてシードがEブロックの代表、冒険者ランキング1位。ガディ・ホーフェンよ。」
「改めて思うがあのおっさんそんなに強かったんだな...」
「それはまあ、1位だからね」
「ここまできたら負けらんねーよな。」
「そうね...対抗戦も残すところあと2日。」
「あと三回勝つ必要がある。決勝でマリア準決勝であたって楽しい闘いをしようぜ!」
「そうね!」
「なんだかんだ言ってまだマリアとはガチで闘った事はなかったからよ。」
「言っとくけど私まだ本気じゃないわよ。」
「面白れぇじゃねぇか!」
◆◇◆
グリモア とある酒場。
「かー!早くあの兄ちゃんと闘いてぇー!!マスター!もう一杯つけてくれ!」
「ガディさんさすがに飲みすぎだぜ...お得意さんだが次で最後にしろよ。」
「わーってるって!」
「しかし、ここまでイキイキしたガディさん見たのは久しぶりだねぇ。古龍討伐以来だ。そんなにそのユーザス?って奴強いのかい?はいよっ!エールお待ち!」
「おお!ありがとよ!ユージンだよ、ユージン。そりゃあ期待の分だけ、いやそれ以上に俺を高みに連れて行ってくれるだろうよ。」
「ガディさんがここまで言うんだ、きっとそいつぁバケモノ並みに強いんだろうな~」
「早く明後日にならねーかな~」
◆◇◆
早朝、ユージン達の宿泊する宿。
「全く、これじゃまるで病室だな。」
大きな一つ部屋にベッドが四台並び、その上に透、天井、ネロ、菅が横たわっていた。
「その...」
「なんというか...」
「面目ない...」
「それじゃあ行ってくるわね!」
「はい!頑張って下さい!ユージン様!マリア殿!」
「こいつらはちゃんとあたし達が看てるから頑張ってきなよ!」
「じゃあ、頼むわペル、モモ。」
◆◇◆
「さあ!対抗戦も残りあと4試合を残すのみ!数々の死闘を繰り広げ勝ち抜いてきた各ブロックの代表選手を改めて紹介しよう!
まずはAブロック!初のカッパー冒険者でブロック代表!職業は魔導騎士!運でここまで来たのか、それとも実力で勝ち抜いて来たのか?!期待のルーキー!ユージン~!
対するBブロック代表選手は!今年新しくゴールド冒険者になった女弓士!ベンジャミン~!
そしてこちらも今年からゴールド冒険者になった男魔導士!Cブロック代表選手クロウド~!
対するDブロック代表選手は!前大会優勝者我らがアイドル美しい女戦士!マリア~!
そしてそして!今回一番の注目選手!冒険者の中の冒険者であり全ての冒険者の目的地!無敗の伝説を持つ男!Eブロック代表!ガディ・ホーフェン~!!
以上が今回のベスト5選手達だ!
では早速いってみよう!Aブロック代表ユージン選手vsBブロック代表ベンジャミン選手の試合だ!」
両サイドの鉄格子が上に開き、2人の冒険者が広い闘技場真ん中へやってきた。ベンジャミンの容姿を改めてみると金髪にカウガールという姿だった。
「(トトをやったって聞いたからどんな奴かと思えば...間抜けそうな奴ね)あなたがオール3よね?よろしくぅ」
「お?うん。よろしく」
「あら?余裕じゃない。たかがオール3の分際で」
「...悪かったな...」ボソッ
「何か言ったかしら?」
「別に」
「トトから聞いた話だけどあなた見たこと無い魔法を使うらしいわね」
「え、ああ、うん」
「私もあなたが見たことのない武器を使うのよ。」
「いや、大体格好見れば想像つくし...」
「では!ブロック代表戦一回戦開始~!!」
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