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4章 我が女神、それは
お披露目会
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武器種開放任務を罵り合い攻略法でクリアしてから数日が経った。レベルも上がり、ストーリーも終盤に突入、登山再挑戦も視野に入る。
だが元から入っていた予定で一旦お預けとなった。
本日は妹お手製アバターのお披露目会だ。
妹はここ数日、配信をお休みして最後の追い込みに集中していた。その甲斐あって、完成するに至った。妹はその出来に満足しているようで「良いものできたから楽しみにしててよ」と配信するその時まで見せてくれなかった。
ついに今日、そのアバターを拝見することになる。
今は自宅のパソコンの前に座り、配信時間まで待機している。妹は俺のアバター設定を弄くり、自身が作成したものに変更していた。
「これでよし……と。それじゃにーちゃんは配信見てて、私が入ってきてって言ったらログインしてね」
そう言うと配信の準備を始める。
今日はプライベートスペースからの配信の予定だ。もはや妹の居住スペースになっているそこでテキパキと準備を進める。勝手知ったるなんとやらだ。
妹の配信が始まる。
入りのトークから、俺を小馬鹿にして引き合いに出し、そのままお披露目会の話題へと移っていく。コメント欄を見ると、ネットアイドルとしてのファン、アバター作成者としてのファン、俺のアンチが入り乱れていた。やはり、妹はアバター作成者としての才能があるらしくそっち方面で声をかけてもらっていることがあるらしい。むしろ、そっちの方が多いまであると言っていた。
「あまり待たせるのもよくないし、さっさと入ってきてもらいましょーか。それじゃーにーちゃん入ってきてー」
妹から合図を受け、ヘッドマウントディスプレイを被る。電脳世界へ肉体を再構成する。
プライベートスペースに着地する。
視界には妹とコメントが表示されるディスプレイの二つがあった。そのどちらも感嘆の言葉が流れる。
「鏡はないか?」
反応を見るに悪いものではなさそうだが、自分だけどうなっているのかがわからないのは気持ち悪くて仕方がない。食べ物が顔の変なとこについて笑われているのに、自分だけ気づけないようなもどかしさがある。
「いやーさすが私。天才だといっても過言ではないわ」
自画自賛しながら部屋の隅っこに押しやられていた姿見を俺の前に持ってくる。
そこに映っていたのは妹と同じ銀髪、赤眼を携えた人相の悪いイケメンであった。ただでさえ人相が悪い顔に、フォーマルなジャケットにパンツ、ノーネクタイのシャツで纏めており、ホストかチンピラあたりのキャラクターでいそうだった。
「にーちゃん、この顔になった感想を一言どうぞ!」
俺は俺になった顔を手で触れる。
量産型とは骨格から何まで全てが違う。
身長すら違い、今までよりも高い視点から妹を見下ろす形になる。
「……なんか気持ち悪いな」
変わった容姿や慣れない視点という意味での発言だった。
ただひたすらに言葉選びが下手な発言でもあった。
「え、普通にショックなんですけど」
こうしてプライベートスペースの隅っこでいじける妹の誤解を解くことになる。
一部始終配信されながらのことであった。
だが元から入っていた予定で一旦お預けとなった。
本日は妹お手製アバターのお披露目会だ。
妹はここ数日、配信をお休みして最後の追い込みに集中していた。その甲斐あって、完成するに至った。妹はその出来に満足しているようで「良いものできたから楽しみにしててよ」と配信するその時まで見せてくれなかった。
ついに今日、そのアバターを拝見することになる。
今は自宅のパソコンの前に座り、配信時間まで待機している。妹は俺のアバター設定を弄くり、自身が作成したものに変更していた。
「これでよし……と。それじゃにーちゃんは配信見てて、私が入ってきてって言ったらログインしてね」
そう言うと配信の準備を始める。
今日はプライベートスペースからの配信の予定だ。もはや妹の居住スペースになっているそこでテキパキと準備を進める。勝手知ったるなんとやらだ。
妹の配信が始まる。
入りのトークから、俺を小馬鹿にして引き合いに出し、そのままお披露目会の話題へと移っていく。コメント欄を見ると、ネットアイドルとしてのファン、アバター作成者としてのファン、俺のアンチが入り乱れていた。やはり、妹はアバター作成者としての才能があるらしくそっち方面で声をかけてもらっていることがあるらしい。むしろ、そっちの方が多いまであると言っていた。
「あまり待たせるのもよくないし、さっさと入ってきてもらいましょーか。それじゃーにーちゃん入ってきてー」
妹から合図を受け、ヘッドマウントディスプレイを被る。電脳世界へ肉体を再構成する。
プライベートスペースに着地する。
視界には妹とコメントが表示されるディスプレイの二つがあった。そのどちらも感嘆の言葉が流れる。
「鏡はないか?」
反応を見るに悪いものではなさそうだが、自分だけどうなっているのかがわからないのは気持ち悪くて仕方がない。食べ物が顔の変なとこについて笑われているのに、自分だけ気づけないようなもどかしさがある。
「いやーさすが私。天才だといっても過言ではないわ」
自画自賛しながら部屋の隅っこに押しやられていた姿見を俺の前に持ってくる。
そこに映っていたのは妹と同じ銀髪、赤眼を携えた人相の悪いイケメンであった。ただでさえ人相が悪い顔に、フォーマルなジャケットにパンツ、ノーネクタイのシャツで纏めており、ホストかチンピラあたりのキャラクターでいそうだった。
「にーちゃん、この顔になった感想を一言どうぞ!」
俺は俺になった顔を手で触れる。
量産型とは骨格から何まで全てが違う。
身長すら違い、今までよりも高い視点から妹を見下ろす形になる。
「……なんか気持ち悪いな」
変わった容姿や慣れない視点という意味での発言だった。
ただひたすらに言葉選びが下手な発言でもあった。
「え、普通にショックなんですけど」
こうしてプライベートスペースの隅っこでいじける妹の誤解を解くことになる。
一部始終配信されながらのことであった。
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