38 / 40
答え合わせ 前編
しおりを挟む
その後、ラインハルトたちに魔法袋を借りて、遺体を収納し、山を降りた。
村に戻って報告したあと、冒険者ギルドに戻った。
そこで謝礼を受け取った後、俺はギルドマスターへ何があったのかすべて話した。
すると、遺体の埋葬などすべて任せてほしいと言われ、言葉に甘えた。
ついでに、気絶したままのエールを預ける。
念の為、ミーアにはエールの傍にいるようお願いした。
エールが眠る部屋を出たところで、ラインハルトとビクターが話しかけてきた。
「この後が大変ですよ」
「つーか、どこ行くんだよ、お前?」
俺はそれらに、こう返した。
「デート♡
まぁ、正確にはこれから誘うんだけど。
そんなわけだから、着いてくんなよ」
俺の返答に、さすがに二人の目が点になった。
「は、はぁぁああ?!?!」
「何考えてるんですか!!
こんな時に!!」
「まぁ、たしかに新聞だとすげぇ騒ぎだよなぁ。
ディードとの一件。
でも、だからこそ今しかないと思うし、誘うんだけどさ」
ビクターが胸ぐらを掴もうとしてきた。
それを、ヒラリと避ける。
しかし、そこで何かに気づいたようだった。
「デートに刃物持ってくのかよ?」
ビクターの視線は、布で包まれている相棒に注がれていた。
「んふふ」
俺が笑顔で返した時、ギルドマスターがやってきた。
そして、ラインハルトとビクターを牽制しつつ、
「あとでちゃんと報告に来い」
そんな言葉を投げてきた。
「もちろん♡」
そして、俺はデートに誘うため、意中の相手のもとへと向かったのだった。
デートの誘いは、とても呆気なくOKされた。
そのまま、夜の街へと繰り出す。
そして、夜の繁華街特有の喧騒の中を歩きながら、俺はその人へ語り出した。
「誰がなんの依頼を受けていたのか、その情報が漏れていました。
いいえ、もっと正確に言えば漏らしていた人物がいた」
「…………」
「そうじゃないと、説明できない点がそれなりにありますから」
俺は指をおって、説明できない点を羅列していく。
「たとえば、先代達が依頼を受け、行く先々で凶暴化した魔物に遭遇していた点。
それこそ、どこにでも、百発百中で遭遇していた。
おかしいですよね?
俺は最初、そんな場所に行く依頼を選ばせていたんだと思いました。
でも、ふと思ったんです。
魔物の凶暴化は、本当に二年前が最初だったのかなって。
二年前は、王国でも随一のクランが標的になっていた。
だから、覚えている人もそれなりに居た。
じゃあ、ほかのクランやパーティはどうだったのか?
その前は??
そう、三年前、四年前、五年前。
なんなら、十年前は??」
俺の言葉をデートの相手は黙って聞いている。
「そうして調べてみたら、あらびっくり。
同様の報告が上がっていた。
すなわち、凶暴化した魔物に高確率で遭遇するパーティや、クランがあったんです。
でも、彼らは有名ではなかった。
だから、記録には残っても、誰の記憶にも残ることはなかった。
さて、ここで一つ疑問が出てきます。
そんな凶暴化した魔物がいる場所に行かせるため、ピンポイントでそんな依頼を選ばせるなんて出来るんでしょうか?
まぁ、出来なくはないとおもいますよ。
何かいい依頼はないか?
では、こちらはどうでしょう?
そんな感じで勧めることは出来ます。
でも百発百中で、行かせることはむずかしいでしょう。
そして、どこかで勘づかれる可能性が高い。
でも、もっと効率のいい方法がある。
なんだとおもいます?」
相手の反応を待った。
しかし、とくに何もかえってこなかった。
なので、俺は言葉を続けた。
「標的であるパーティやクランの目的地を、魔族側に流すんですよ。
実に単純な話です。
これなら、情報を得た魔族側はその場所に向かうだけでいい。
そうしてやってきた生贄を使って、新しく開発した魔物の実験台につかっていた。
と、まぁこういうわけです。
さて、ではそんな情報を流すことが出来たのは誰だったんでしょう??」
俺はデート相手を見た。
「ねぇ、誰だと思います??
受付さん??」
村に戻って報告したあと、冒険者ギルドに戻った。
そこで謝礼を受け取った後、俺はギルドマスターへ何があったのかすべて話した。
すると、遺体の埋葬などすべて任せてほしいと言われ、言葉に甘えた。
ついでに、気絶したままのエールを預ける。
念の為、ミーアにはエールの傍にいるようお願いした。
エールが眠る部屋を出たところで、ラインハルトとビクターが話しかけてきた。
「この後が大変ですよ」
「つーか、どこ行くんだよ、お前?」
俺はそれらに、こう返した。
「デート♡
まぁ、正確にはこれから誘うんだけど。
そんなわけだから、着いてくんなよ」
俺の返答に、さすがに二人の目が点になった。
「は、はぁぁああ?!?!」
「何考えてるんですか!!
こんな時に!!」
「まぁ、たしかに新聞だとすげぇ騒ぎだよなぁ。
ディードとの一件。
でも、だからこそ今しかないと思うし、誘うんだけどさ」
ビクターが胸ぐらを掴もうとしてきた。
それを、ヒラリと避ける。
しかし、そこで何かに気づいたようだった。
「デートに刃物持ってくのかよ?」
ビクターの視線は、布で包まれている相棒に注がれていた。
「んふふ」
俺が笑顔で返した時、ギルドマスターがやってきた。
そして、ラインハルトとビクターを牽制しつつ、
「あとでちゃんと報告に来い」
そんな言葉を投げてきた。
「もちろん♡」
そして、俺はデートに誘うため、意中の相手のもとへと向かったのだった。
デートの誘いは、とても呆気なくOKされた。
そのまま、夜の街へと繰り出す。
そして、夜の繁華街特有の喧騒の中を歩きながら、俺はその人へ語り出した。
「誰がなんの依頼を受けていたのか、その情報が漏れていました。
いいえ、もっと正確に言えば漏らしていた人物がいた」
「…………」
「そうじゃないと、説明できない点がそれなりにありますから」
俺は指をおって、説明できない点を羅列していく。
「たとえば、先代達が依頼を受け、行く先々で凶暴化した魔物に遭遇していた点。
それこそ、どこにでも、百発百中で遭遇していた。
おかしいですよね?
俺は最初、そんな場所に行く依頼を選ばせていたんだと思いました。
でも、ふと思ったんです。
魔物の凶暴化は、本当に二年前が最初だったのかなって。
二年前は、王国でも随一のクランが標的になっていた。
だから、覚えている人もそれなりに居た。
じゃあ、ほかのクランやパーティはどうだったのか?
その前は??
そう、三年前、四年前、五年前。
なんなら、十年前は??」
俺の言葉をデートの相手は黙って聞いている。
「そうして調べてみたら、あらびっくり。
同様の報告が上がっていた。
すなわち、凶暴化した魔物に高確率で遭遇するパーティや、クランがあったんです。
でも、彼らは有名ではなかった。
だから、記録には残っても、誰の記憶にも残ることはなかった。
さて、ここで一つ疑問が出てきます。
そんな凶暴化した魔物がいる場所に行かせるため、ピンポイントでそんな依頼を選ばせるなんて出来るんでしょうか?
まぁ、出来なくはないとおもいますよ。
何かいい依頼はないか?
では、こちらはどうでしょう?
そんな感じで勧めることは出来ます。
でも百発百中で、行かせることはむずかしいでしょう。
そして、どこかで勘づかれる可能性が高い。
でも、もっと効率のいい方法がある。
なんだとおもいます?」
相手の反応を待った。
しかし、とくに何もかえってこなかった。
なので、俺は言葉を続けた。
「標的であるパーティやクランの目的地を、魔族側に流すんですよ。
実に単純な話です。
これなら、情報を得た魔族側はその場所に向かうだけでいい。
そうしてやってきた生贄を使って、新しく開発した魔物の実験台につかっていた。
と、まぁこういうわけです。
さて、ではそんな情報を流すことが出来たのは誰だったんでしょう??」
俺はデート相手を見た。
「ねぇ、誰だと思います??
受付さん??」
10
お気に入りに追加
277
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界、肺だけ生活
魔万寿
ファンタジー
ある夏の日、
手術で摘出された肺だけが異世界転生!?
見えない。
話せない。
動けない。
何も出来ない。
そんな肺と、
生まれたての女神が繰り広げる異世界生活は
チュートリアルから!?
チュートリアルを過去最短記録でクリアし、
本番環境でも最短で魔王に挑むことに……
パズルのように切り離された大地に、
それぞれ魔王が降臨していることを知る。
本番環境から数々の出会いを経て、
現実世界の俺とも協力し、
女の子も、異世界も救うことができるのか……
第1ピース目で肺は夢を叶えられるのか……
現実世界では植物人間の女の子……
時と血の呪縛に苦しむ女の子……
家族が魔王に操られている女の子……
あなたの肺なら誰を助けますか……
ヒョーイザムライ
喜多ばぐじ・逆境を笑いに変える道楽作家
ファンタジー
「ひ弱な中学生に、侍が憑依した!」 中学生と侍の絆と因縁の物語。
かつて剣道少年だった中学2年生の男の子・勇は、女手一つで育てられていた。
スーパー・ブラッド・ウルフムーンのある日、彼は山中で事件に巻き込まれ、命の危機に陥る。
死を覚悟した時、勇は偶然、石碑の札を破り捨てた。封印されていた一条兼定の家来が勇に憑依したのだ。
憑依した侍は、瞬く間に敵を屠り、窮地を脱する。
その後、勇と侍の奇妙な共同生活が始まる。
幼馴染の美人・雪の父は市長だった。
条例廃止を求めて、市長に圧力をかける暴力団・長元組。勇と侍は、彼らと対峙していくことになる。
正義とは何か。過去とは何か。 発見と成長の物語。
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる