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第一章 引きこもりアラフォーポツンと一軒家に行く
ツクモ神の鍬(3)
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村瀬はツクモ神の鍬とキキョウと一緒に表に出た。一同のいるポツンと一軒家はすり鉢状のくぼみみたいな穴の中心にあって、まるで火山の火口のようなところであった。周囲の山は屏風のようにせせりあがっており深い森で覆われていた。
畑は家の周りを囲むようにあったが、なにか掘り返したかのようにボコボコであれていた。なんとなく工事現場のような雰囲気であった。
「村瀬さん、ここが畑ですが、収穫をしてもらったのですが、モノノケは耕すことができないので、イモを掘ったままの状態になっております。取りあえず耕してくださいね」
キキョウは春の日差しを浴びながら畑を案内してくれた。その時枯れていた村瀬の心になにかの炎がともったかのような気がしたが、思い直した。この子のネコミミに萎えてしまった。
「耕すって・・・僕って農作業した事ありませんよ。せいぜい小学校の時に夏休みの課題でアサガオを植えたりしただけです」
するとツクモ神の鍬がこういった。
「誰だって初めてすることがあるぞ、いまからすればいいだけの事だろ! わしがおるから大丈夫さ」
村瀬はこの鍬って不思議よなという視線を向けてこう思った。なんて不思議な鍬なんだろうかと。
「どうすればいいんですか?」
「とりあえずキキョウさんのいう事を聞く事さ」
するとキキョウが畑の端まで案内した。そのそばには何故か馬頭観音と呼ばれる石仏を祀った小さな祠があった。
「村瀬さん、此処からお願いしますね。ぼちぼちでいいですから」
彼女の笑顔に村瀬の心にまた何かの炎が灯り始めていた。
畑は家の周りを囲むようにあったが、なにか掘り返したかのようにボコボコであれていた。なんとなく工事現場のような雰囲気であった。
「村瀬さん、ここが畑ですが、収穫をしてもらったのですが、モノノケは耕すことができないので、イモを掘ったままの状態になっております。取りあえず耕してくださいね」
キキョウは春の日差しを浴びながら畑を案内してくれた。その時枯れていた村瀬の心になにかの炎がともったかのような気がしたが、思い直した。この子のネコミミに萎えてしまった。
「耕すって・・・僕って農作業した事ありませんよ。せいぜい小学校の時に夏休みの課題でアサガオを植えたりしただけです」
するとツクモ神の鍬がこういった。
「誰だって初めてすることがあるぞ、いまからすればいいだけの事だろ! わしがおるから大丈夫さ」
村瀬はこの鍬って不思議よなという視線を向けてこう思った。なんて不思議な鍬なんだろうかと。
「どうすればいいんですか?」
「とりあえずキキョウさんのいう事を聞く事さ」
するとキキョウが畑の端まで案内した。そのそばには何故か馬頭観音と呼ばれる石仏を祀った小さな祠があった。
「村瀬さん、此処からお願いしますね。ぼちぼちでいいですから」
彼女の笑顔に村瀬の心にまた何かの炎が灯り始めていた。
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