機械娘の機ぐるみを着せないで！

第二章・ロート爆誕

３

　「それにしても真希ちゃんは苦しくないの？」

　真魚は真希の母が着ぐるみのコスプレをしているのを何度も見たことがあった。幼いころは動物のキャラクターに扮した着ぐるみを着て子供会の行事に参加していたけど、暑いので脱いでいるのを見たことがあった。その時は結構怒られたものであるが、理由は分からなかった。

　「それなんだけど、凄く快適なのよ。激しく動いても。まるで機械の身体になったみたいなの？」

　「機械の身体？　本当に大丈夫なの？」

　そういって真魚は真希の身体を覆うブラウの外骨格を見つめた。外骨格は女性的なラインを描いて完全にフィットしていて、関節部は細かい蛇腹状になっていた。ただ、背中には用途の分からない部品が付いていた。あとで知った事であるがガーディアンガールズの設定を可能な限り等身大の人間に合わせて再現していた。

　「このスーツはね、一種の宇宙服みたいなものさ。着用したら脱げないようになっているんだ、こういった場合は」

　真希の父はそういうと、建物内に案内した。そして地下室に案内するとそこには外観からは想像できない設備があった。

　「ここは？」

　「ガーディアンガールズのGGスーツのブースさ。実は作品の設定よりも先進的な技術を開発しているんだ。あと三体のGGスーツも製造したんだ。真魚ちゃんはこのスーツが似合うと思うよ」

　そういって指さしたのは、赤いスーツのパーツであった。