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第二章・ロート爆誕
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高畠工務店そばにあるお寺の娘の真魚は日曜日だというのに寺の敷地内の掃除をしていた。折角の休みを怠惰に過ごしていたところを祖父の住職に手伝うようにといわれたからだ。手伝いそのものは幼いころからやっているので苦にはならないが、こんなことでいいのかと思っていた。
「とりあえず、終わりました!」
「ご苦労さん、これはお駄賃だ!」
そういって祖父から100円玉を渡されたが、高校生にもなってこれっぽちかと思っていた。まあ、何も貰わないよりもマシだと考え直して、お礼だけ言って掃除道具をしまい始めた。
真魚が日曜日なのに家にいるのは部活を辞めたからだ。小学校からテニスをしていたが、ケガと人間関係で心が折れていたからだ。テニスという支えを失った真魚は惰性な時を過ごしていた。
「とりあえず、ゴミを捨てに行こう」
真魚が向かったのは寺と工務店の間にある畑の中のゴミ捨て場だ。堆肥にするため植木を選定したり抜いた草などを穴の中に埋めている所になっていた。その穴に放り込んで、何気なく工務店の方向を見た時の事だ。工務店の脇に止まっていた車から女性型ロボットが下りてくるのが見えた。
「かっこいいじゃん!」
真魚の足はそっちへと駆け出していた。
「とりあえず、終わりました!」
「ご苦労さん、これはお駄賃だ!」
そういって祖父から100円玉を渡されたが、高校生にもなってこれっぽちかと思っていた。まあ、何も貰わないよりもマシだと考え直して、お礼だけ言って掃除道具をしまい始めた。
真魚が日曜日なのに家にいるのは部活を辞めたからだ。小学校からテニスをしていたが、ケガと人間関係で心が折れていたからだ。テニスという支えを失った真魚は惰性な時を過ごしていた。
「とりあえず、ゴミを捨てに行こう」
真魚が向かったのは寺と工務店の間にある畑の中のゴミ捨て場だ。堆肥にするため植木を選定したり抜いた草などを穴の中に埋めている所になっていた。その穴に放り込んで、何気なく工務店の方向を見た時の事だ。工務店の脇に止まっていた車から女性型ロボットが下りてくるのが見えた。
「かっこいいじゃん!」
真魚の足はそっちへと駆け出していた。
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