【完結】ワニ女として飼育されて・・・

ジャン・幸田

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七日目

繰り返される痛み

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 わたしはワニにされてから何日たつのだろうか分からないけど、ワニにされたと認識して七日目になったようだ。その間わたしが出来ることといえば展示エリアに出て口を開けたり池に入って泳いだり・・・そんな単調な事しかできなかった。

 わたしの身体はワニの内臓になっているので逃げだすことも出来なかった。もしこのエリアから逃げ出しても誰もわたしが人間だとわかってくれないのは間違いなかった。

 声も出せずワニの生体組織で出来た着ぐるみみたいなもののなかに閉じ込められたわたしは、今はただ絶望しかなかった。
 唯一の救いはわたしの命をすぐ奪うようなことはされないというぐらいだった。しかし、わたしがなぜワニなんかに改造されたのか、そもそも私がどこの誰なのか思い出すことが出来ない事がもどかしかった。一層の事人間だったという事自体忘れ去りたかった。そうすれば悩むこともないのに!

 それはそれとして、わたしは何か方法がないかと考えていた。閉園後にかならず「飼育員」の男がわたしを閉じ込めているワニのお腹を開いてわたしを弄んでいたときに何とかできないかと思っていた。
 もっとも、わたしは何ができるのか? 想像も出来なかった。

 それにしてもワニにされている昼間やられてこまるのは全身を針で貫かれるような痛みだった。その痛みによってわたしはあまり早く四つ足で歩く事ができなかった。これっていったい何なんだろうか?
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