【完結】ワニ女として飼育されて・・・

ジャン・幸田

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ワニになる前

記憶

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 私は昔の事を思い出した。それはどこかの高校に通っている記憶だ。しかし、自分の顔は思い出せないし名前さえも。ただ確かなのは私がいじめっ子だったということだ。

 私がイジメていた女は大人しく抵抗もせず顔はワニのように不細工だった。イジメていたのは自分だけではなかったけど、容姿も悪く動きも遅かったからだ。だからターゲットになっていたのだ。教師も見て見ぬふりをしていたが、それは自分の学級でイジメがあると校長や教育委員会にバレると昇進や昇給に影響するからだ。

 それに彼女は保護者にさえも言わなかったのでバレなかった。バレなければ続ける事もしたし、教師に告げ口すればチクッたといってさらにイジメた。そのレベルは犯罪行為であったのいわれたら、そうであるけどみんながやれば怖くないとばかりに続けていた。

 そんなある日のこと、彼女は全てを終わらせてしまった。校庭で全校生徒が参加の全校集会の時に校舎から投身自殺してしまった。彼女は校庭にあった銅像目がけて飛び降りたので、身体は四散し頭が校長が立っていた台に飛び込んだので、多くの生徒が心的外傷性ストレス症候群になるなどの影響があった。

 そんなスキャンダルな死に方をしたため、私たちのクラスは犯罪者扱いされてしまった。特に私の名前は遺書に名指しして残っていた。でも、学校は責任回避しようとして隠蔽しようとしたので逃げ切れると思っていたのに・・・

 「どうだ、少しは思い出したか? 人殺し! 本当なら娘と同じようにコンクリートにたたきつけて殺したいところだが、もっと良い方法をみつけたのさ! 丁度、動物園のワニが死んだので、お前の身体を使って再生したのさ、ワニを基本にしてな。死んでいくよりもつらい事をしてもらうぜ!」

 そういってボスみたいな男は懐から一枚の写真を出した。その写真はイジメた女だった!

 「よく復讐するのに仇を殺すという事で終わらせてやることもあるが、それでは恨みは晴らせないからな。娘をイジメた奴を刑事犯にしても死刑になんかにならないし、たとえ死刑になっても苦しみは一度で終わりだし、どうせ人間必ず死ぬからな。
 そこで考えたんだよ。お前のようないじめっ子は畜生以下の存在にしてやろうと。他のいじめっ子も拉致して動物に”融合”してやったが、お前はワニにしてやったわけさ。娘を”ワニ女”といってイジメやがっただろ! こうしてワニとして生きている限り悔いておれ! まあ展示に支障があるのでいたぶるのは夜だけにするからな」

 私はいじめられっ子からの復讐でワニにされたんだと知ってショックだった! 思わずとびかかろうとしたがワニの四肢はチェーンに巻かれ口も猿轡されていた。私は抗議で暴れる事も出来なかった。全ては自分の罪が招いたことであっても。
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