【完結】ワニ女として飼育されて・・・

ジャン・幸田

文字の大きさ
上 下
4 / 13
一日目

ワニ女の「内臓」

しおりを挟む
 閉園して私の目の前に「飼育員」らしいものがやってきた。その飼育員は見た目は普通であったが、手にマイクを持っていた。

 「おい、ワニ! 移動しろバックヤードに!」

 わたしは仕方なく彼がバックヤードと呼ぶ裏側にいった。するとそこにはコンテナのようなものがあった。わたしはそこに入れられた。すると四肢が固定され仰向けにされた。

 「とりあえず合格だな、ワニ女としては。これから当分の間その姿で暮らすのだからなお前は!」

 ワニ女? 当分の間? 言葉を理解できるけどどうしてそうしなければいけないのか、訳が分からなかった。仰向けにされたところで目の前にワニのお腹側の映像が目に前に現れた。それってわたしなの? そう思っていると「飼育員」の男が話し始めた。

 「ワニ女、お前の本当の名前は・・・言う必要はないな! なんだって人間ではなくなっているのだからなあお前は。それに人間だった時の記憶は一部消しているからな。
 取りあえず、これからお前のメンテナンスをするからなあ。お前の肉体は徐々にワニに順応していくのだからそうなるようにしないといけないからなあ。そのメンテナンスの様子を見えるようにしてやったから。よく見るんだぞ、お前の身体を!」

 「飼育員」の男はそういうとわたしの「ワニの身体」のお腹の皮膚をはずしはじめた。すると筋肉組織のようなものと一緒にはずれ、何やら真っ赤な塊が現れた。

 「ワニ女! これがお前のいまの身体だ! これはワニにお前の肉体を順応させるための装置だ!
 まあ、今日のところはこれからお前の今の状態を見せてやるからな」
 
 そういって男は真っ赤な塊を開き始めた。するとそこには様々なチューブのような・・・まるで腸かなにかのような生臭いにおいがしてきそうなもの・・・に覆われた人の形をした何かが出てきた。

 その人の形をした両手両足はワニの手足に覆われていて、手足の方はグロテスクな皮膚に覆われていた。わたしは両足を動かしてみると、そいつは同じように動いた。
 
 「おいおい、動くなよいま! お前はもう人間の言葉を理解はできても話すことはできないのだから・・・
 そうだ、お仕置きしてやろう!」

 そういうと両足の間にあるチューブの一本を外すとそこには穴のようなものが出てきた。すると「飼育員」の男は何かを突っ込み始めた。その瞬間、わたしの全身に激しい電気信号みたいなものが流れた!
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

スレイブZ!

ジャン・幸田
ホラー
 「今日からお前らの姿だ!」  ある日、地球上に出現した異世界人は地球人たちの姿を奪った!   「スレイブスーツ」と呼ばれる全身タイツのようなのを着せ洗脳するのであった。

転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー

ジャン・幸田
キャラ文芸
 いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?  徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!

【完結】生物兵器と合体した彼女

ジャン・幸田
ホラー
 ある晩、俺の彼女・静香が行方不明になった。そして、その晩から夜な夜な出没するUMA(未確認生物)の話題で持ちきりになった。  その正体を確かめるべく夜の街を彷徨った俺がみたのは・・・変わり果てた静香だった! 蟷螂女になった彼女と俺の運命はいかに?

【短編ホラー集】迷い込んだ者たちは・・・

ジャン・幸田
ホラー
 突然、理不尽に改造されたり人外にされたり・・・はたまた迷宮魔道などに迷い込んだりした者たちの物語。  そういった短編集になりはたまた  本当は、長編にしたいけど出来なかった作品集であります。表題作のほか、いろいろあります。

【SF短編集】機械娘たちの憂鬱

ジャン・幸田
SF
 何らかの事情で人間の姿を捨て、ロボットのようにされた女の子の運命を描く作品集。  過去の作品のアーカイブになりますが、新作も追加していきます。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

機械娘フェチ作品撮影!

ジャン・幸田
SF
 わたし、とあるプロダクションに所属するモデルだったの。一応十八禁作品出演OKとしていたけど、恥ずかしかったの。  そいで顔出ししないでもいいという撮影があったので行ってみると、そこでわたしはロボットのようになれということだったの。わたしはガイノイドスーツフェチ作品に出演することになった。

人形娘沙羅・いま遊園地勤務してます!

ジャン・幸田
ファンタジー
 派遣社員をしていた沙羅は契約打ち切りに合い失業してしまった。次の仕事までのつなぎのつもりで、友人の紹介でとある派遣会社にいったら、いきなり人形の”中の人”にされたしまった!  遊園地で働く事になったが、中の人なのでまったく自分の思うどおりに出来なくなった沙羅の驚異に満ちた遊園地勤務が始る!  その人形は生身の人間をコントロールして稼動する機能があり文字通り”中の人”として強制的に働かされてしまうことになった。 *小説家になろうで『代わりに着ぐるみバイトに行ったら人形娘の姿に閉じ込められた』として投降している作品のリテイクです。思いつきで書いていたので遊園地のエピソードを丁寧にやっていくつもりです。

処理中です...