【完結】ワニ女として飼育されて・・・

ジャン・幸田

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一日目

ワニ女の「内臓」

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 閉園して私の目の前に「飼育員」らしいものがやってきた。その飼育員は見た目は普通であったが、手にマイクを持っていた。

 「おい、ワニ! 移動しろバックヤードに!」

 わたしは仕方なく彼がバックヤードと呼ぶ裏側にいった。するとそこにはコンテナのようなものがあった。わたしはそこに入れられた。すると四肢が固定され仰向けにされた。

 「とりあえず合格だな、ワニ女としては。これから当分の間その姿で暮らすのだからなお前は!」

 ワニ女? 当分の間? 言葉を理解できるけどどうしてそうしなければいけないのか、訳が分からなかった。仰向けにされたところで目の前にワニのお腹側の映像が目に前に現れた。それってわたしなの? そう思っていると「飼育員」の男が話し始めた。

 「ワニ女、お前の本当の名前は・・・言う必要はないな! なんだって人間ではなくなっているのだからなあお前は。それに人間だった時の記憶は一部消しているからな。
 取りあえず、これからお前のメンテナンスをするからなあ。お前の肉体は徐々にワニに順応していくのだからそうなるようにしないといけないからなあ。そのメンテナンスの様子を見えるようにしてやったから。よく見るんだぞ、お前の身体を!」

 「飼育員」の男はそういうとわたしの「ワニの身体」のお腹の皮膚をはずしはじめた。すると筋肉組織のようなものと一緒にはずれ、何やら真っ赤な塊が現れた。

 「ワニ女! これがお前のいまの身体だ! これはワニにお前の肉体を順応させるための装置だ!
 まあ、今日のところはこれからお前の今の状態を見せてやるからな」
 
 そういって男は真っ赤な塊を開き始めた。するとそこには様々なチューブのような・・・まるで腸かなにかのような生臭いにおいがしてきそうなもの・・・に覆われた人の形をした何かが出てきた。

 その人の形をした両手両足はワニの手足に覆われていて、手足の方はグロテスクな皮膚に覆われていた。わたしは両足を動かしてみると、そいつは同じように動いた。
 
 「おいおい、動くなよいま! お前はもう人間の言葉を理解はできても話すことはできないのだから・・・
 そうだ、お仕置きしてやろう!」

 そういうと両足の間にあるチューブの一本を外すとそこには穴のようなものが出てきた。すると「飼育員」の男は何かを突っ込み始めた。その瞬間、わたしの全身に激しい電気信号みたいなものが流れた!
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