作業ロボにされたわたし

（６）わたしルルカです！

実はわたし・・・

　班長は戻ってくるなり呆れた表情を浮かべながら残っていた者にこういった。それは一同唖然とするような言葉であった。

　「本部はそれ処ではないから、この部署に所属しているものはとりあえず自宅待機だってさ！　安否確認すればいいってことさ。要はこの部署は不要なんだってさ」

　この倉庫は赤字商品の部品を供給していたので、重要視されていないのは一同知っていたが、ここまで放置されていたとは思ってもいなかった。しかし、この時倉庫には最高機密の製品があった、47号だ！　人間の娘を機械に改造中の！　本部は何故か47号の事を忘れている様だった。

　「班長！　では47号ちゃんは？　どうすればいいのですか？」

　「うーん、そりゃいつもの所に帰るんだろ、47号？」

　そのとき、47号いやルルカは絶対嫌だと思っていた。折角、縛っていたシステムがダウンしているのに。逃げることだってできるはずだし・・・でもどこに逃げようか？

　「帰りません！　実は私は・・・人間です！　こんな姿ですが！」

　「人間？　大丈夫かおい？」

　その場に残っていた者たちは地震が起きた事よりも驚いていた。