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(2)秘密、見ちゃった!

メカロイド恵利香

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 川渕恵利香はアイドルグループのその他大勢のメンバーでランキングも三桁近いという影の薄い存在だった。だから半年前に「卒業」しても世間の大多数は気にもしていなかった。しかし、わたしからすれば大変なショックだった。

 その彼女が「マリア式75号」の「内臓」になっていたということらしかった。それにしても、なんでロボットの「内臓」なんかになっていたのだろうか?

 「75号、いや川渕恵利香クンおめでとう。三ヶ月の調整期間終了したけど、これから君をアイドルロボットの素体になるのだから、そのつもりで」

 そういっている間に、75号だった恵利香を拘束していたアームがはずされると、裸の彼女が装置の中から出てきた。だが、その身体はおかしい点があった。関節部に継ぎ目らしいものが見えていたのだ。

 そして彼女が椅子に座ると手足がマネキンのように外れてしまったのだ! それには、おもわずわたしは声を上げてしまいそうになっていた! 

 「恵利香クン。これで君もメカロイドの仲間入りというわけだ。まあ、君の消化器も生殖器も残っているから飲んだり食べたりエッチをするといった、人間の三大欲求の二つは保証されているけど、脳漿だけは三ヶ月の間に電脳化されているから、人間のような睡眠はもう出来なくなったけど、いいかな?」

 「はい! 結構です。わたしはメカロイドに生まれ変われて満足ですから。それよりも早く素敵なアイドルロボットにしてくださいね」
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