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(5)第五資材倉庫部の日々

制御が解除されてしまったのよ!

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 47号はただの備品だ。いくら女性型だからといっても人間なはずはないし、ましてや最近一部の風俗店で稼働しているというセクサロイド型ロボットでもない。だから特別な感情を抱いても無駄だと。班長はそう思っていた。だから面倒を見るといってもだた放置しているようなものだった。

 その日は特に作業はなかった。だから老人たちも時給制の者は途中で帰るものもいた。第五資材倉庫部の業務は開店休業状態だった。だから定時まで時間を潰すために掃除をしている者もいた。また47号は特に作業が指示されないので稼働しなかった。

 その時ルルカは暇だなあと思っていたが、自分がどんどん機械の身体になっている恐怖もあったが、どうしようもなかった。いま、助けを求めることは出来ないし、出来ても無駄だと思っていた。目の前の班長は無能そうにみえたし。

 「班長。なにか指示してください」

 「いいよ47号。君が稼働することはないさ。今日は定時まで何も指示は来ないだろうから」

 班長はなんかの仕事をしているようだったけど、ただネットサーフィンでもしているようにも見えた。47号ことルルカはいらだっていたけど何も言い返すことはできなかった。そのとき、班長は面白半分に47号のUSBポートになんらかの媒体を取り付けたけど、それが何の意味があるのか47号もシステムも感知できなかった。

 そんなことがずっと続いていた、まるで永遠に続くのかと思うほど退屈な時間が。そのときだった、大きな振動が起きた。大きな地震が来た!

 揺れが収まったところで班長は残っていた者と一緒に揺れで在庫品に大きな破損がないかを確認し始めた。もちろん47号と一緒に確認した。幸い大きく破損した部品はなく、崩れた箱を積みなおすぐらいですんだ。そして班長は上層部に報告したが、他の部署ではいろいろとトラブルが起きているので、問題ないなら第五資材倉庫部のメンバーを派遣しろと言われたので、自分以外のメンバーを派遣した。そして、47号だけが残った。

 しばらくすると定時がきた。でも47号はマリアステーションに戻らなかった。班長は地震の被害をインターネットで確認したけど人的被害はさほどでもないというので安心した。でも、なぜかあちらこちらでシステム異常が起きているようだったが、自分の部署には関係ないと思っていた。

 定時から二時間が過ぎたところで他の部署の応援に行っていた者が戻ってきたので、班長は帰宅することにした。でも、まだ47号は戻ろうとしなかった。

 「47号! もう今日はいいからマリアステーションに戻れ!」

 班長はそういったが、47号の返答は驚くものだった。

 「あたしはルルカよ! 人間だから助けてよ! お願い!」

 それにはルルカも驚いでいた! 47号としてのシステム拘束が解除されていた。先ほどの地震の影響かもしれないけど、もしかすると班長が面白半分で取り付けた媒体のせいかもしれなかった。ルルカは自分のボディの制御を取り戻すことが出来た。
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