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(3)機ぐるみ着せられた!
人間の娘でなくなっちゃった・・・
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ラバースーツを着た女性の画像を見せられた時、彼女はまるで人間ではないような感じがした。ラバーは有機物であるとはいえ、怪しく黒光する材質なので普通の服を纏っているのとはわけが違ったからだ。
そのとき、わざわざそんな変な格好をする意味がわからなかったけど、いまのわたしはたぶんそんな姿に近づきつつあるのだろうとしているのかとおもうと、恐ろしさを感じていた。もう人間ではなくなってしまうと!
わたしは何分たったのかわからないが、ずっと固定されていた。その間も全身の毛穴になりかが入り込むような感覚にもだえていた。それは快感というか気色悪いというかはっきりしないものだった・・・
ただ、わたしはその間に確実に人間ではなくなっているのは確かなようだった。感覚がだんだんおかしくなっていた、そう機械になっているような。その間もすこしずつ私の身体が固いものに変化していくような感じだった。
このままでは、機械にされてしまう逃げなきゃ! という思いがあったが身体は固定されているのもあるけど、あまりの気持ちよさで快楽に身を委ねてしまった。もう、私は人間の娘ではなくなってしまったのだ。そう機械の身体の虜になってしまった。
どれぐらい時間が経過したのかわからないけど、わたしの身体は唐突に鋳型から押し出されてしまった。わたしは身体を持ち上げたが感じたことのない感覚に襲われた。わたしは手のひらを目の前で広げたが、それは黒く怪しく表面が光っていた。そのときマリアン達があらわれ目の前に姿見が運び込んできた。
そこには、頭のてっぺんから脚の先まで、ゴムのようなもので覆われた人形のような私が写っていた。あのラバースーツを着た女のようになっていた。顔も目鼻口の輪郭が浮かんでいたが、まるでマスクをしているような感じになっていた。信じたくはなかったがそうれがわたしの今の姿だった。わたしは全身真黒なゴム人形のようになっていた。しかも額に「47」と書かれていた。
「お目覚め如何? 生まれ変わって気持ちいいでしょ。ところでその姿はどう? あなたの皮膚組織を機械皮下組織と一体化したのよ。もうすぐあなたも仲間になるんだから」
わたしは、何かを言おうとしたがしゃべることが出来なかったので、もどかしいといったしぐさをしていたところ、マリアンが気づいて顎にあるスイッチを押してくれた。
「ごめんね、あなたの人工発声装置のスイッチを入れていなかったわ。それじゃあ言ってみて、あなたの名前を」
わたしは瑠璃花に決まっているじゃん! そう思って口に・・・いや人間だった時の声帯は使用不能になっていたので、スピーカーからややエコーのかかった声をだしたけど、意外な言葉が出てきた。
「わたしの名は・・・47よ! カザマツ・ファクトリー社ガイノイド・ファクトリー部門東日本工場製マリア式ガイノイド47号マーク7。製造番号はKFG10385、製造年月日は・・・」
なんと、自分の名前が言えなくなっていたのだ! もう機械っていうことなのわたしは!!
そのとき、わざわざそんな変な格好をする意味がわからなかったけど、いまのわたしはたぶんそんな姿に近づきつつあるのだろうとしているのかとおもうと、恐ろしさを感じていた。もう人間ではなくなってしまうと!
わたしは何分たったのかわからないが、ずっと固定されていた。その間も全身の毛穴になりかが入り込むような感覚にもだえていた。それは快感というか気色悪いというかはっきりしないものだった・・・
ただ、わたしはその間に確実に人間ではなくなっているのは確かなようだった。感覚がだんだんおかしくなっていた、そう機械になっているような。その間もすこしずつ私の身体が固いものに変化していくような感じだった。
このままでは、機械にされてしまう逃げなきゃ! という思いがあったが身体は固定されているのもあるけど、あまりの気持ちよさで快楽に身を委ねてしまった。もう、私は人間の娘ではなくなってしまったのだ。そう機械の身体の虜になってしまった。
どれぐらい時間が経過したのかわからないけど、わたしの身体は唐突に鋳型から押し出されてしまった。わたしは身体を持ち上げたが感じたことのない感覚に襲われた。わたしは手のひらを目の前で広げたが、それは黒く怪しく表面が光っていた。そのときマリアン達があらわれ目の前に姿見が運び込んできた。
そこには、頭のてっぺんから脚の先まで、ゴムのようなもので覆われた人形のような私が写っていた。あのラバースーツを着た女のようになっていた。顔も目鼻口の輪郭が浮かんでいたが、まるでマスクをしているような感じになっていた。信じたくはなかったがそうれがわたしの今の姿だった。わたしは全身真黒なゴム人形のようになっていた。しかも額に「47」と書かれていた。
「お目覚め如何? 生まれ変わって気持ちいいでしょ。ところでその姿はどう? あなたの皮膚組織を機械皮下組織と一体化したのよ。もうすぐあなたも仲間になるんだから」
わたしは、何かを言おうとしたがしゃべることが出来なかったので、もどかしいといったしぐさをしていたところ、マリアンが気づいて顎にあるスイッチを押してくれた。
「ごめんね、あなたの人工発声装置のスイッチを入れていなかったわ。それじゃあ言ってみて、あなたの名前を」
わたしは瑠璃花に決まっているじゃん! そう思って口に・・・いや人間だった時の声帯は使用不能になっていたので、スピーカーからややエコーのかかった声をだしたけど、意外な言葉が出てきた。
「わたしの名は・・・47よ! カザマツ・ファクトリー社ガイノイド・ファクトリー部門東日本工場製マリア式ガイノイド47号マーク7。製造番号はKFG10385、製造年月日は・・・」
なんと、自分の名前が言えなくなっていたのだ! もう機械っていうことなのわたしは!!
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