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迷宮魔道な場所へ
86・巻き込みたくない(3)
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しかし真由美が一度言い出した事を翻意させることは出来ない事もわかっていた。そこで、愛莉はとりあえず従うことにした。取りあえず近くまで行く事にした。
理工学部の各所には他の学部よりもセキュリティーが厳重なのは分かっていた。だから、なんらかの口実があれば、脱出する機会を探ることにした。二人はそのまま構内を移動した。途中は誰にも会うことは無かった。でも愛莉は不安であった。いつ操もしくはタオ先輩に出会うかもしれなかった。そうなれば密かに連行されかねなかった。
「安養寺さん、満足できましたか?」
「いいえ! お姉ちゃんがいたところを見てから帰りたい!」
どうすればいいかと思っていたら、向こうから空中を浮かぶ球体がやってきた。それはかつて一世を風靡したドローンの技術を応用して開発された、空中待機型の監視装置だった。
「そこの二人! ここから先に行くためには、有効なIDを示しなさい!」
人工音声で監視装置が叫んだが、当然有効なIDなどないので、そこで待機するように言われた。本当は愛莉は隙を見て一緒に逃げ出したかったが、難しそうであった。そこは一方通行の廊下で、後退することは出来ないし、先に進むなら監視装置を実力で無視するしかなかった。そうすれば、ガイノイド不適格なんて言われ理工学部で勝手に検査されかねなかった。
「ごめんなさい、エリー。私のせいだわ、どうなるのかしら?」
真由美は不安そうに髪の毛を手でかき回していた。その仕草は彼女が困った時にやるものだった。
理工学部の各所には他の学部よりもセキュリティーが厳重なのは分かっていた。だから、なんらかの口実があれば、脱出する機会を探ることにした。二人はそのまま構内を移動した。途中は誰にも会うことは無かった。でも愛莉は不安であった。いつ操もしくはタオ先輩に出会うかもしれなかった。そうなれば密かに連行されかねなかった。
「安養寺さん、満足できましたか?」
「いいえ! お姉ちゃんがいたところを見てから帰りたい!」
どうすればいいかと思っていたら、向こうから空中を浮かぶ球体がやってきた。それはかつて一世を風靡したドローンの技術を応用して開発された、空中待機型の監視装置だった。
「そこの二人! ここから先に行くためには、有効なIDを示しなさい!」
人工音声で監視装置が叫んだが、当然有効なIDなどないので、そこで待機するように言われた。本当は愛莉は隙を見て一緒に逃げ出したかったが、難しそうであった。そこは一方通行の廊下で、後退することは出来ないし、先に進むなら監視装置を実力で無視するしかなかった。そうすれば、ガイノイド不適格なんて言われ理工学部で勝手に検査されかねなかった。
「ごめんなさい、エリー。私のせいだわ、どうなるのかしら?」
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