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エリーは探偵として推理する
64・機嫌のよい真由美
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愛莉の気分が落ち着いていないのを察したのか淳司はしばらく愛莉に直接メッセージを送ってこなかった。自分のデスクに座るとその日の授業の準備をはじめた。大学の授業というのはオンデマンドで動画を見るのが出来るとはいえ、やはり単位を授与するには対面で受けるのが旧来から続く方法である。だから、大学は箱モノが必要なのは変わることないものであった。そうしていたら真由美がやってきた。一時限目が終わり二時限目の授業がないのでこっちに来たようだった。もちろん、午後からは理工学部に行く事になっていた。
「おはよう! エリーさん! 調子いいですか?」
真由美は笑顔いっぱいだった。そんなふうに笑顔な時は彼女にとっていい事でもあったのかもしれなかった。
「真由美さん、おはようございます。私の調子はいいですよ、常に最高なパフォーマンスを発揮できるようにチューニングしておりますから」
チューニング、愛莉からすれば嫌だった。このバカ機械に勝手に自分の身体を動かしているのに、なんて言い草なんだと。早く、真由美の前でも自分が思うように活動できるようにしてもらいたいものだとあいなし愛莉は思っていた。それにしても、なんでこんなに真由美の機嫌がいいのかが気になった。
「そうですか! 実はね、私良い事聞いたのよ! もうすぐお姉さんに会えるかもしれないって、さる人から聞いたのよ! すこし時間がかかるかもしれないけど、無事なんだって!」
その言葉に愛莉はビックリした! 無事じゃないってばと! こんな機械に改造されているのに!
「そうですか! それはいいことですね!」
エリーの人工音声発声装置はあまり込み入った会話をするように設定していなかった。ここではエリーは作業ロボなんだから。
「そうよ! それと今日はお姉さんに会えるかもしれないわ! そんな気がするわよ!」
真由美は天真爛漫な面があるのを知っているが、何を根拠にそんなことをいいだしたのか、不思議だと思う愛莉であった。
「おはよう! エリーさん! 調子いいですか?」
真由美は笑顔いっぱいだった。そんなふうに笑顔な時は彼女にとっていい事でもあったのかもしれなかった。
「真由美さん、おはようございます。私の調子はいいですよ、常に最高なパフォーマンスを発揮できるようにチューニングしておりますから」
チューニング、愛莉からすれば嫌だった。このバカ機械に勝手に自分の身体を動かしているのに、なんて言い草なんだと。早く、真由美の前でも自分が思うように活動できるようにしてもらいたいものだとあいなし愛莉は思っていた。それにしても、なんでこんなに真由美の機嫌がいいのかが気になった。
「そうですか! 実はね、私良い事聞いたのよ! もうすぐお姉さんに会えるかもしれないって、さる人から聞いたのよ! すこし時間がかかるかもしれないけど、無事なんだって!」
その言葉に愛莉はビックリした! 無事じゃないってばと! こんな機械に改造されているのに!
「そうですか! それはいいことですね!」
エリーの人工音声発声装置はあまり込み入った会話をするように設定していなかった。ここではエリーは作業ロボなんだから。
「そうよ! それと今日はお姉さんに会えるかもしれないわ! そんな気がするわよ!」
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