24 / 198
エリーは探偵として推理する
23・仮想空間で(2)
しおりを挟む
仮想空間は一種の電脳内で構成された世界だ。全身拘束刑に処せられた囚人の精神状態を確認するために逐次設定されるモノであったが、淳司は何故か愛莉との会話で、ここを使う事が出来た。これはリースに出されている間はエリーとして全面的に機械として強制された振る舞いしかできない愛莉からすれば、少し落ち着く事ができた。
「これがまあ相関図だ! 見覚えある人物がいるだろう」
愛莉の前には理工学部時代に知り合った者たちの姿があった。その中には裏切られたと思っている人物も含まれていた。
「いるわよ! 私に研究の為だといって暗号解除をやらせたのもいるわよ!」
そういって指さしたのが、ある女だった。
「やはりな、でもその女は自殺しているぞ! でも、本当はとある人体実験の結果死亡したようだな、理工学部の一室で!」
淳司はそういうと、一枚の写真を映し出した。それは検死記録のようであったが、何故かおかしい所があった。後頭部の損傷が激しかったのだ。
「なんなのよ、グロテクスな!」
愛莉はおもわず手を口に当てた。仮想空間でしか自分の唇に触れる事が出来ない事に気づき憂鬱になってしまった。
「ちょっと、刺激が強かったかな? 君の同級生の畔地晴美さ。検死報告によれば普通に首吊りとあるのに、火葬前に密かに撮影された写真では偽装工作があるようだ。どうも、生きたまま脳細胞を摘出された痕跡がある!」
「摘出? なんてことなの! そんなことをするのは誰なの?」
愛莉は戦慄していた。
「これがまあ相関図だ! 見覚えある人物がいるだろう」
愛莉の前には理工学部時代に知り合った者たちの姿があった。その中には裏切られたと思っている人物も含まれていた。
「いるわよ! 私に研究の為だといって暗号解除をやらせたのもいるわよ!」
そういって指さしたのが、ある女だった。
「やはりな、でもその女は自殺しているぞ! でも、本当はとある人体実験の結果死亡したようだな、理工学部の一室で!」
淳司はそういうと、一枚の写真を映し出した。それは検死記録のようであったが、何故かおかしい所があった。後頭部の損傷が激しかったのだ。
「なんなのよ、グロテクスな!」
愛莉はおもわず手を口に当てた。仮想空間でしか自分の唇に触れる事が出来ない事に気づき憂鬱になってしまった。
「ちょっと、刺激が強かったかな? 君の同級生の畔地晴美さ。検死報告によれば普通に首吊りとあるのに、火葬前に密かに撮影された写真では偽装工作があるようだ。どうも、生きたまま脳細胞を摘出された痕跡がある!」
「摘出? なんてことなの! そんなことをするのは誰なの?」
愛莉は戦慄していた。
0
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説

AIアイドル活動日誌
ジャン・幸田
キャラ文芸
AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!
そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。

機械娘として転移してしまった!
ジャン・幸田
SF
わたしの名前、あれ忘れてしまった。覚えているのはワープ宇宙船に乗っていただけなのにワープの失敗で、身体がガイノイドになってしまったの!
それで、元の世界に戻りたいのに・・・地球に行く方法はないですか、そこのあなた! 聞いているのよ! 教えてちょうだい!

昼は学生・夜はガイノイド
ジャン・幸田
SF
昼間は人間だけど夜になるとガイノイドに姿を変える。もう、そんな生活とはいったい?
女子校生のアヤカは学費と生活費を出してもらっている叔父夫婦の店でガイノイド”イブ”として接客していた。そんな彼女が気になっていた客は、機械娘フェチの担任教師の風岡だった!
彼女の想いの行方はいかなるものに?

【SF短編集】機械娘たちの憂鬱
ジャン・幸田
SF
何らかの事情で人間の姿を捨て、ロボットのようにされた女の子の運命を描く作品集。
過去の作品のアーカイブになりますが、新作も追加していきます。
どちらかといえば、長編を構想していて最初の部分を掲載しています。もし評判がよかったり要望があれば、続編ないしリブート作品を書きたいなあ、と思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

機械娘の機ぐるみを着せないで!
ジャン・幸田
青春
二十世紀末のOVA(オリジナルビデオアニメ)作品の「ガーディアンガールズ」に憧れていたアラフィフ親父はとんでもない事をしでかした! その作品に登場するパワードスーツを本当に開発してしまった!
そのスーツを娘ばかりでなく友人にも着せ始めた! そのとき、トラブルの幕が上がるのであった。

バイトなのにガイノイドとして稼働しなくてはならなくなりました!
ジャン・幸田
SF
バイトの面接に行ったその日からシフト?
失業して路頭に迷っていた少女はラッキーと思ったのも束の間、その日から人を捨てないといけなくなった?
機械服と呼ばれる衣装を着せられた少女のモノ扱いされる日々が始まった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる