43 / 43
サンドラはアルベルトの黒幕と対決す!(サンドラ目線)
43
しおりを挟む
ネルディはキヨソーネが剣を出したことに驚いていた。ネルディは逃げようとしたが肥満体で運動能力が鈍く躓いでしまった。
「何するんというんだ! それよりも早く軍務尚書をどうにかしろ! 反乱だ!」
ネルディは護衛に支持を出したが誰一人動くことはなかった。その状況にようやく事態に気が付いた。
「わ、わたしは? 操られていただけか?」
絶望で心が押しつぶされそうになったネルディは、最期の力を振り絞って逃げようとしたが無駄だった。「護衛」に切り捨てられてしまった。
「こ、これからどうするつもりなんだ?」
その呟きに対しキヨソーネは見下すように言い放った。
「この王国をダメにした者たちは粛清されるだけさ。だた、それだけだ。結果は地獄で待っていれば分るさ」
そういうと止めをさした。するとキヨソーネはサンドラが隠れている方向を向いた。
「そこに隠れているのは分かっているのです、お嬢様たち! 心配しないでください、危害は加えませんから。それだけはお約束いたします」
そういうと、臣下の礼をした。罠かもしれないが、イチかバチかサブリナは警戒を解かず剣を持ったままキヨソーネの前に出た。
「軍務尚書! やはり私が婚約破棄されてからの一連の混乱は仕組まれたものなんですね」
「これはクモオ公爵令嬢サンドラ様。お待ちしておりました。あなたは幸せですよ。東西両帝国の次期皇帝陛下から求愛されているのですよ。是非東の帝国にお越しください」
「東の帝国?」
「そうです、今回我々改革派勢力は東の帝国の介入でこの国を一新する事を選んだのです。それでネルディ派を操ったわけです」
キヨソーネは自信満々にいった。
「操った? 自らの国を潰したのが? そんなことを選ぶなんて狂気のなにものでもないじゃないのよ」
サンドラは、目の前にいる者こそ東の帝国に操られている狂人にしか感じられなかった。
「仕方ありませんよ、あんな自分の感情を優先する王太子が国王になる国に未来はありません。それよりも、サンドラ様。東の皇帝陛下がお待ちですぞ。本当は無理やりにでもお連れする予定でしたが、手間が省けました。もちろん捕虜ではなく次期皇后陛下としてお迎えするために」
キヨソーネはサンドラ達との間合いを詰めた。このままでは捕まってしまうしかないと思った瞬間。思わぬ助けが来た。砦に鉄砲水のような激流が流れ込んだ。その混乱に乗じてサンドラは逃げる事に成功した。
「何するんというんだ! それよりも早く軍務尚書をどうにかしろ! 反乱だ!」
ネルディは護衛に支持を出したが誰一人動くことはなかった。その状況にようやく事態に気が付いた。
「わ、わたしは? 操られていただけか?」
絶望で心が押しつぶされそうになったネルディは、最期の力を振り絞って逃げようとしたが無駄だった。「護衛」に切り捨てられてしまった。
「こ、これからどうするつもりなんだ?」
その呟きに対しキヨソーネは見下すように言い放った。
「この王国をダメにした者たちは粛清されるだけさ。だた、それだけだ。結果は地獄で待っていれば分るさ」
そういうと止めをさした。するとキヨソーネはサンドラが隠れている方向を向いた。
「そこに隠れているのは分かっているのです、お嬢様たち! 心配しないでください、危害は加えませんから。それだけはお約束いたします」
そういうと、臣下の礼をした。罠かもしれないが、イチかバチかサブリナは警戒を解かず剣を持ったままキヨソーネの前に出た。
「軍務尚書! やはり私が婚約破棄されてからの一連の混乱は仕組まれたものなんですね」
「これはクモオ公爵令嬢サンドラ様。お待ちしておりました。あなたは幸せですよ。東西両帝国の次期皇帝陛下から求愛されているのですよ。是非東の帝国にお越しください」
「東の帝国?」
「そうです、今回我々改革派勢力は東の帝国の介入でこの国を一新する事を選んだのです。それでネルディ派を操ったわけです」
キヨソーネは自信満々にいった。
「操った? 自らの国を潰したのが? そんなことを選ぶなんて狂気のなにものでもないじゃないのよ」
サンドラは、目の前にいる者こそ東の帝国に操られている狂人にしか感じられなかった。
「仕方ありませんよ、あんな自分の感情を優先する王太子が国王になる国に未来はありません。それよりも、サンドラ様。東の皇帝陛下がお待ちですぞ。本当は無理やりにでもお連れする予定でしたが、手間が省けました。もちろん捕虜ではなく次期皇后陛下としてお迎えするために」
キヨソーネはサンドラ達との間合いを詰めた。このままでは捕まってしまうしかないと思った瞬間。思わぬ助けが来た。砦に鉄砲水のような激流が流れ込んだ。その混乱に乗じてサンドラは逃げる事に成功した。
0
お気に入りに追加
105
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
あなたへの想いを終わりにします
四折 柊
恋愛
シエナは王太子アドリアンの婚約者として体の弱い彼を支えてきた。だがある日彼は視察先で倒れそこで男爵令嬢に看病される。彼女の献身的な看病で医者に見放されていた病が治りアドリアンは健康を手に入れた。男爵令嬢は殿下を治癒した聖女と呼ばれ王城に招かれることになった。いつしかアドリアンは男爵令嬢に夢中になり彼女を正妃に迎えたいと言い出す。男爵令嬢では妃としての能力に問題がある。だからシエナには側室として彼女を支えてほしいと言われた。シエナは今までの献身と恋心を踏み躙られた絶望で彼らの目の前で自身の胸を短剣で刺した…………。(全13話)
真実の愛の言い分
豆狸
恋愛
「仕方がないだろう。私とリューゲは真実の愛なのだ。幼いころから想い合って来た。そこに割り込んできたのは君だろう!」
私と殿下の結婚式を半年後に控えた時期におっしゃることではありませんわね。
婚約者と義妹に裏切られたので、ざまぁして逃げてみた
せいめ
恋愛
伯爵令嬢のフローラは、夜会で婚約者のレイモンドと義妹のリリアンが抱き合う姿を見てしまった。
大好きだったレイモンドの裏切りを知りショックを受けるフローラ。
三ヶ月後には結婚式なのに、このままあの方と結婚していいの?
深く傷付いたフローラは散々悩んだ挙句、その場に偶然居合わせた公爵令息や親友の力を借り、ざまぁして逃げ出すことにしたのであった。
ご都合主義です。
誤字脱字、申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
無駄な話は飛ばしてざまぁ待ち。
これから、どんどん奈落に落とす予定ですよ。待っていてね(=^・^=)