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サンドラはアルベルトの黒幕と対決す!(サンドラ目線)

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 アルベルトが国王になった王国は坂道を転がるように没落していった。それもわずかな日数で! 人々は神の怒りのためだと噂をし、周辺諸国からの軍事的干渉だけでなく、国内からも分離独立の動きが盛んになった。まさに外患内憂の状態であった。それにトドメを刺したのが王宮の弾薬庫の爆発だった。

 その瞬間、カルメンは爆発する様子を見ていた。公式には雷が弾薬庫を直撃したとされているが、雷が落ちたのは大聖堂の尖塔だった! 雷が落ちてしばらくして弾薬庫から煙が上がりしばらくして衝撃波をまき散らして爆発した。衝撃波を受けカルメンは壁に身体をたたきつけられてしまった。

 「うーん、あれはなによ? まさか?」

 カルメンは全身に痛みを感じていたが、助けに行かないといけないと思ったが、いま王都にいるのがばれると大変な事になるので自重した。すると、クモオ家の隠密行動隊の一人が戻ってきてこういった。

 「さっきの爆発ですが、おそらく東の帝国の奴らの仕業らしいです。どうやら連中はこの国を崩壊させて東半分を支配するつもりらしいですぞ!」


 東の帝国とはこの国の保守的な貴族が支持しているところだった。アルベルトの父王の進歩的な政策に反発していたので、専制的で封建的な帝国のシンパになっていて、現在のアルベルト体制の支持層のはずだった。

 「なんだのよ、それって? もしかすると、今回のクーデターの黒幕はやはり・・・・皇帝チェス?」

 カルメンは未来の王妃として特使団の一人として東の帝国にいったことがあった。東の帝国は経済的軍事的にはこの大陸有数の強大国であったが、その政治は弾圧的で抑圧的、周辺諸国からも嫌われるものであった。その皇帝とは謁見したことがあったが、正直欲の塊が服を着ているような存在にしか見えなかった。

 「そのとおりです! 事前に察知したのですが、爆発を防ごうとしたのですが出来ませんでした。申し訳ございませ」

 カルメンは愕然としていた。アルベルトといいネルディもただの操り人形だったということを思い知らされてしまったから。
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