スレイブZ!

ジャン・幸田

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10・ふたり

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 結城ともうひとり古河ちひろは目の前の光景に唖然とするほかなかった。目の前には赤と黒の二色の人間の形をした27体が人形のように立ってピクリとも動かなくなっていた。ふたりが最後に残った理由ははっきりしなかった。ちひろは最初に気を失って倒れていた。どうも洗脳というのは意識がなければ出来ないようだ。

 「古河・・・どうする?」

 結城は尋ねた。選択肢などないのは百も承知であったが聞いてしまった。怪我をしている人に大丈夫と聞くようなことであったが。

 「みんなは? あんな姿にされたの? お姉ちゃんみたいに」

 「お姉ちゃん? 」

 「結城君そうよ! お姉ちゃんも洗脳されたのよ! お姉ちゃんは紫色に白いラインがあったけど」

 どうも洗脳スーツはそのたびにデザインが違うようだ。そんなことを知っても今更役になんか立たない事だが。ともかく、洗脳スーツを着せられるのは不可避だった。たとえ拒否しても。そのとき、ちひろの後ろに立っていたあの影のような奴が長い剣を持って・・・

 「きゃー!」

 ちひろの悲鳴と共に着ていた制服は一瞬で粉々になってしまい、生まれたままの姿になっていた。それは結城も一緒であった。

 「なにするんだ!」

 そのとき、智花先生が不気味な笑みを浮かべながら近寄って来た。

 「ねえ? あんまり急いでいないけど、そろそろふたりとも着なさいよ! 大人しくね」

 その言葉に結城はふとこんなことを言っていた。

 「先生! 先生は最初にどんな洗脳スーツを着せられたのですか?」

 すると智花先生の表情がさらに不気味になった。

 「洗脳? 物は言いようだけどあなたたちは材料なのよ! 簡単に言えば小麦粉がパンやウドンになるようなものよ! いま、ここにいる智花はね」

 その言葉に結城とちひろは局所を手で隠しながら震えて待っていた。
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