ロボ娘(機ぐるみ)にされたおんなのこ!

ジャン・幸田

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(3)恵理改造!

45.素材選抜(5)

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 「機ぐるみっていったいぜんたいなんなのよ! こんな変態な衣装なんか着ないわよ」

 私は精一杯虚勢をはった。しかし私の身体の自由は利かない。だんだんと声すら出せなくなっていった。その時私の身体は目を見開いたまま屍のようになっていた。私の自由を奪った工作員は私の身体を嘗め回すように見つめていた。

 「チーフ、彼女は素材として適していますね。早くラボに運びましょう!」

 その黒い工作員の顔の真ん中を占めるものは、カメラのファインダーみたいなものが蠢いていた。それは私の身体をスキャンしているようであった。私はなされるがままだった。

 「さあ、行きましょうね! これから素敵な衣装を着せてあげますから! フツーの高校生のあなたはいなくなるのよ! 金城恵理さん!」

 綾先生の狂気を感じる声に対し私は一切の反応を示すことが出来なかった。その時の私は素材でしかなかった実験の! もう自分で何かを選択するのは許されなかった。

 私はストレッチャーに乗せられて何処かへと運ばれ始めた。シーツは掛けられていなかったので視界は開かれていたが、見えるのは古びた警察署の天井だった。このとき奇妙な静寂に包まれていた。そのあと綾先生と警察官とのやり取りが耳に入ったが、内容を理解することができなかった。私の意識レベルは急降下していき、終いには無反応になっていた。
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