ロボ娘（機ぐるみ）にされたおんなのこ！

（１）二学期始業式

01.二学期の朝

　残暑、というにはまだ暑すぎる九月最初の日はとにかく憂鬱だ。朝だというのにうだるようなこの暑さで頭の中が煮えてしまいそうだ！　学校なんか自分が主役になるわけでないのだから、クラスのサブキャラみたいに大人しくしていれば、いじめられることはない。まあスポットライトが当たる事もないが。

　今やるべきものはなにかというのを心の中で考えてみた。夏休みの宿題？　追い込みかけたので出来なんかどうでもいい。成績は大したものではないし、どこか難しい大学を目指しているわけでないので、やればいいだけだ。

　読書感想文？　そんなのは退屈だ！　なんで人が書いたものを批評するんだよ！　そんな食レポみたいなことなんか出来るかよ！

　進路？　僕は就職するんだよ、親父の会社に！　あー夢なんてない！　今は学生生活を楽しみたいって！

　そんな、投げやりの朝のひと時の清涼感を満たすのは少しは涼しい風が吹いてくるぐらいだ。そんなボンヤリとしていた時の事だ。目の前の女子生徒に違和感を感じたのだ！　ロボットが制服を着ている！

　僕は目がおかしくなったんではないか？　そう思った。しかしそれが波乱の学校生活のはじまりであった。そのロボットに心が引き付けられていくのを感じていた。