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二・機械娘化!

8.私の身体が!

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 私の人間としての記憶が終わる瞬間が訪れた。もっとも私が人間だった時の自分に関する記憶の大半は失っているけど。ともかくアリスのボディが塵のようになってしまったのだ。ワープ航法の欠点の一つに常に監視を行っていないと人体の分子構造の結合が希薄になるというものがあった。それを防ぐためにワープ速度の徹底管理などが自動制御で行われているはずだが、それが出来なくなっているのが明らかだった。それは壁のパネルのひとつでわかった。

 そのパネルは地球からの相対距離と亜空間における速度が表示されていたけど、相対距離はあっという間に数千光年を超え、速度も毎分数十光年にも達していた。通常のワープ航法ではそこまで行くのに早くても一ヶ月程度かかるはずなのに、限界は既に過ぎていた。宇宙船の機械は持ちこたえても生身の人間は耐えられそうになかった。一説ではそこまでスピードがアップすると人体は蒸発するといわれていたけど・・・

 そう思っていると、私の身体を覆っていたスーツの分子構造が崩壊し私は生まれたままの姿になっていた。このまま死んだらどこかの誰かに見られたら、スッポンポンになっているじゃないのよ! そんな心配をしていたけど、私の身体は宙に浮いていた。

 これからどうなるの? やはりスーツのように蒸発してしまうの? そう思っていたら私の股間に衝撃が走った!

 「!!!!!!」

 それはアリスを構成していた塵がわたしの下腹部の穴から体内へと侵入し始めたのだ! あまりのことに一体何が起きているのか訳が分からなかった。アリスの塵は容赦なく私の身体に侵入していった。肛門からは特大浣腸をされ、前からは大きななにか棒のようなモノをアソコに突っ込まれたたような感覚だった。それはまるで拷問だった!

 「いやーーーーーー」

 私は絶叫を上げたが船内にいる他の乗客も同じ目に合っているに違いなかった。でも彼女らの絶叫を聞くことはなかった。

 「やめてよ! やめてよ! 身体が引き裂かれてしまう! やだー!」

 私の絶叫は何ら貢献することは無く、私の口からも同じように塵が飛び込んでいった。それはまるで無理矢理食わされているようなものだった。やがて私は自分の声が出なくなってしまった。私の身体はまるで相撲取りのように膨れ上がっていた。目線を下に向けると巨大化したバストが見え、さらに体内から膨大な熱が出て湯気が上がったようになっていた。私の身体はどう表現したら良いのか分からない変化が起きつつあった。私これから死ぬの? それとも・・・
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