メカゾーンからの脱出ゲームに参加せよ！

メカゾーンにようこそ

03・

　スクラップ！　それは自分たちが人間ではなくモノ扱いされていることであった。それを知らされた一同は驚愕した。

　「なぜ、こんなことをするのですか？　わざわざ改造してデスゲームするなんて？」

　01は叫んだ！　悲痛な声で！　今は声だけが感情を表現する手段であった。

　「なにが目的だなんて、君たちは知らないでもいい！　ただ、君たちの目的を果たしたまえ！　それだけだ」

　声の主はそういった。管理者を名乗る声の主はこの空間の支配者のようであったが、正体を知る術はなかった。

　「じゃあ、はやくルールを説明してよ！」

　04はそういった。ここで議論しても始まらないからと。それにしても、誰が「元人間」ではないのかという事が気になった。もしかすると、自分がそう思い込まされているのかもしれなかった。

　04のボディは金属製品のようなメタリックの光沢があった。女性らしいフォルムをしていたが、関節も含め硬質な素材に覆われていた。それらはチタン合金の薄板に超硬化塗膜を吹き付けたもので、その下の生身だった部分は特殊素材に加工されたものに置き換わっていた。後で知った事であるが、その時、生身だった時の痕跡などなにもなかったという。

　「じゃあ説明しよう。その前にそこに座り給え」

　そういうと、何もなかった空間に椅子が出現していた。この空間はそういうルールなのかもしれなかった。