メカゾーンからの脱出ゲームに参加せよ！

メカゾーンにようこそ

02・

　立体ヴィジョンに映し出された五人の少女は極普通の身体をしていた。これがなんなのかと思っていると、その少女たちの身体に数多くの機械の腕が伸びていった。そして彼女らの身体は切り刻まれたりしたのち、外見を作り物の機械へと変わってしまった。どうやらここにいる五人はこうのように改造されたということのようであった。

　「それでは、わたしたちって人間だったわけなの？」

　０４はそう叫んだ。心の中では人間だったという事に安心していたが、いまは機械にされたという事実に心が折れそうになっていた。同様の事を他の少女たちも想っていた。

　「そういうことだ。君たちには脱出ゲームをしてもらう。ここはメカゾーンといい地球とは少しずれた次元に存在している。まあ、地球の尺度でいえば・・・それは内緒だ。
　とにかく、君たちはここからポラリスポイントという地点へ向かってもらいたい。途中で様々な妨害がある。それをはねのけて到達すれば君たちの勝利だ」

　メカゾーン？　脱出ゲーム？　いったいなんのことなんだと五人は思った。そんなことをさせるために機械の身体に改造したのかという事なんか？

　「それじゃあ、勝利というと何かもらえるのですか？」

　03が叫ぶと声の主はこういった。

　「君たちを機械の身体から解放してやるって事さ！　でも、失敗すればスクラップ！」

　スクラップ！　その言葉の意味を機械の身体にされた少女ははっきりとわかった。それは死を意味すると。