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新入部員は野球素人!
撃った! 三塁へダッシュ!(1)
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藤井辰巳は本来は日本史教諭であり、野球をした経験はあったが、補欠にすら入れなかった。そんな彼が野球部の監督をしているのは他に野球をした経験がある教師がいないからだ。そんな彼のモットーは「勝利よりも野球を楽しむ」であった。もっとも公式戦百連敗という不名誉? な記録を昨夏更新した。野球の試合の勝ち方などしらなかった。
藤井監督の元に体育教師の牧田がやってきた。牧田は陸上部監督だが野球部の事が気になっている様子だった。
「藤井先生、聞いたんだが新入生の山本晃司を入れようとしているそうだが」
牧田はジャージ姿という今すぐにでも練習指導をしようとしている姿であった。まあ、ジャージが使い古されボロボロなのが生徒に疎んじられていたが。
「そうだなあ、やっぱり新聞にほら紹介される時に少しは強そうに見えるだろう。三年のコウジが絶望的だからな。それに試合に出れる人数を用意したいんだよ。出来れば十一人集まればいいんだが。もし、足らなかったらその時は・・・」
藤井は調子に乗っていた。頭の中では晃司が試合に出ている姿が見えていた。入学式の時、長身な彼を見ただけだというのにである。そのとき、晃司の身長は180㎝を超えていて目立って印象に残っていた。
藤井監督の元に体育教師の牧田がやってきた。牧田は陸上部監督だが野球部の事が気になっている様子だった。
「藤井先生、聞いたんだが新入生の山本晃司を入れようとしているそうだが」
牧田はジャージ姿という今すぐにでも練習指導をしようとしている姿であった。まあ、ジャージが使い古されボロボロなのが生徒に疎んじられていたが。
「そうだなあ、やっぱり新聞にほら紹介される時に少しは強そうに見えるだろう。三年のコウジが絶望的だからな。それに試合に出れる人数を用意したいんだよ。出来れば十一人集まればいいんだが。もし、足らなかったらその時は・・・」
藤井は調子に乗っていた。頭の中では晃司が試合に出ている姿が見えていた。入学式の時、長身な彼を見ただけだというのにである。そのとき、晃司の身長は180㎝を超えていて目立って印象に残っていた。
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