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新入部員は野球素人!
野球に興味はない(2)
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多賀は一種の野球オタクだった。幼い頃から野球が好きであったが、身体があまり大きくなく運動神経も標準以下なので、野球部では事実上マネージャーのような立場だった。レギュラーなのは部員が9人以下だからだ。もっとも、練習試合の相手にすらされないほど姫谷高校は最弱であったが。
「君、野球に興味ないの? テレビで野球中継なんか見ないの?」
多賀が追いすがる様に晃司に聞いたが、上級生にも関わらずぶっきらぼうな態度でこう言った。
「本当に興味ないです! 野球なんか」
野球なんかと言われ多賀は少し頭に来ていた。生意気だと。でも、野球に興味なければそんな態度も当たり前かもしれない。そう思い返して話題を変えてみた。
「そうなんだあ、なんか部活した事あるん?」
晃司は怪訝そうな表情を浮かべながらいった。
「ありません! スポーツに興味ないのですよ。体格は立派なのかそこでも勧誘されましたが、別に何もしていません」
なんかもったいない話だなあと多賀は思った。それにしても、何が好きなのかと不思議に思っていた。すると、後ろから晃司を呼び止める言葉があった。
「晃司! お前に頼まれたカセットテープへのダビング出来たぞ!後で家に取りに来ねえか?」
それはどうやら晃司の友人のようだった。
「君、野球に興味ないの? テレビで野球中継なんか見ないの?」
多賀が追いすがる様に晃司に聞いたが、上級生にも関わらずぶっきらぼうな態度でこう言った。
「本当に興味ないです! 野球なんか」
野球なんかと言われ多賀は少し頭に来ていた。生意気だと。でも、野球に興味なければそんな態度も当たり前かもしれない。そう思い返して話題を変えてみた。
「そうなんだあ、なんか部活した事あるん?」
晃司は怪訝そうな表情を浮かべながらいった。
「ありません! スポーツに興味ないのですよ。体格は立派なのかそこでも勧誘されましたが、別に何もしていません」
なんかもったいない話だなあと多賀は思った。それにしても、何が好きなのかと不思議に思っていた。すると、後ろから晃司を呼び止める言葉があった。
「晃司! お前に頼まれたカセットテープへのダビング出来たぞ!後で家に取りに来ねえか?」
それはどうやら晃司の友人のようだった。
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