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承章・試験
メタリックボディのマリア
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目の前にいる京香は私が知っている彼女ではなかった。その姿はロボットのようであり一世紀前にドイツで製作された映画「メトロポリス」のガイノイドのマリアそのものだった。彼女は黄金の金属製のような外骨格に覆われていた。
「あんたはいいわね、そんなアニメ顔の人形にしてもらって! しかもマジェスティーのコスプレ衣装なんか着せてもらって! あたいなんか裸なんだよ! わかる、恥ずかしいのよ!」
そういって目の前のメタリックボディの女は私を羽交い絞めにしようとした。しかし、途中で力が抜けたようだった。なんでだろうかと思っていたら、頭の中にアラート・メッセージが送られていた。それによると、実験以外に必要以上に相手を傷つける行為を禁じるというものだった。私たちは嫌でもこの研究所の備品でしかないのだ。備品が勝手に壊れては困るということらしかった。
「まあ、いいさ! あとでたっぷりあんたと楽しませてもらうわ! それよりもあたいの性能を教えてやろうか?」
私は別に興味はなかったが、目の前の全身ブリキの金色女が図々しく近寄ってきた。ロボットみたいになっても京香は京香のままだったと安心したような残念のような気がした・・・
彼女と私の改造箇所は内部の生体組織の改造は一緒だったが、外見は大きく違がっていた。私が生物的なのに彼女ったらカチンコチンな身体だった! 当たり前だけど! その身体を私に擦り付けてきた!
「どお? あたいってハードでメタリックな肌をしているって素敵だとおもわない? 最初はこの身体はいやだったけど、いまは誇りに思うわ、この姿になれて! そうおもわない、人間だったら化粧しないといけないし歳もとっていくけど、適切にメンテナンスしていればずっとこの姿でいられるのよ! 素敵とおもわない?」
いかん! 京香はもう完全にロボットのマリアでいることが素晴しいと洗脳されているのは間違いなさそうだった。私もそんなふうには・・・思っているような気がしてきた! もしかすると匡の奴は私の意識をいじくりやがったんか? そう思ってしまった。
「ねえ、ちょっと! そこの二人! 人形女はここにもいるってば! 話をさせてよ!」
そういってもう二人の憐れな人形女が近寄ってきた。戦闘員のアヤメとリアルフェイスのショウコだ。アヤメは恰好いいけどショウコはマネキンみたいで怖かった、私も人形だというのにね!
「あんたはいいわね、そんなアニメ顔の人形にしてもらって! しかもマジェスティーのコスプレ衣装なんか着せてもらって! あたいなんか裸なんだよ! わかる、恥ずかしいのよ!」
そういって目の前のメタリックボディの女は私を羽交い絞めにしようとした。しかし、途中で力が抜けたようだった。なんでだろうかと思っていたら、頭の中にアラート・メッセージが送られていた。それによると、実験以外に必要以上に相手を傷つける行為を禁じるというものだった。私たちは嫌でもこの研究所の備品でしかないのだ。備品が勝手に壊れては困るということらしかった。
「まあ、いいさ! あとでたっぷりあんたと楽しませてもらうわ! それよりもあたいの性能を教えてやろうか?」
私は別に興味はなかったが、目の前の全身ブリキの金色女が図々しく近寄ってきた。ロボットみたいになっても京香は京香のままだったと安心したような残念のような気がした・・・
彼女と私の改造箇所は内部の生体組織の改造は一緒だったが、外見は大きく違がっていた。私が生物的なのに彼女ったらカチンコチンな身体だった! 当たり前だけど! その身体を私に擦り付けてきた!
「どお? あたいってハードでメタリックな肌をしているって素敵だとおもわない? 最初はこの身体はいやだったけど、いまは誇りに思うわ、この姿になれて! そうおもわない、人間だったら化粧しないといけないし歳もとっていくけど、適切にメンテナンスしていればずっとこの姿でいられるのよ! 素敵とおもわない?」
いかん! 京香はもう完全にロボットのマリアでいることが素晴しいと洗脳されているのは間違いなさそうだった。私もそんなふうには・・・思っているような気がしてきた! もしかすると匡の奴は私の意識をいじくりやがったんか? そう思ってしまった。
「ねえ、ちょっと! そこの二人! 人形女はここにもいるってば! 話をさせてよ!」
そういってもう二人の憐れな人形女が近寄ってきた。戦闘員のアヤメとリアルフェイスのショウコだ。アヤメは恰好いいけどショウコはマネキンみたいで怖かった、私も人形だというのにね!
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