「R18」わたしにゼンタイを着せないで！

壱・都市伝説？（２）

　優紀はゼンタイを着るのも見るのも嫌悪感を感じていた。あんまりにも体形が露わになるし、視界が利くとは思えないし、顔が見えないなんておかしいんじゃないかと。

　「そおなの、あなたお嫌いなの？」

　藤枝は少しがっかりしたような感じがする声がした。

　「そうよ、まるで変態じゃん！　と思ったのよ」


　優紀がそういうと、藤枝はレジ台の引き出しから一冊の小冊子を出した。その表紙には、ゼンタイを着た男女の写真があった。

　「こ、これって、なぜ？」

　優紀は驚いた声を出した。

　「これはね、お客さんが持ってきたのよ。これを参考にして作ってくれって」


　藤枝はそういうと、レジ台の下から綺麗な布の塊を出した。そして広げると、人の形になった。

　「それって、まさか？」

　優紀はそれはなにか分かった。それがゼンタイだと！

　「そうよお、作ったのよ、ゼンタイを！　どお？」

　藤枝の手によってひろげられた、ゼンタイを見せられ優紀は目の前で何が起きたのか分からなかった。それはまるで嫌いだと言っていた同級生が目の前に出現したぐらいに。

　「ちょっと、ちょっと！」

　優紀は戸惑っていた。

　「びっくりした！　ごめんね。でも、興味ないの？」

　そういわれたが、優紀は気になってしまい、目の前のゼンタイの小冊子を手に取っていた。