やっと出来た彼氏がゼンタイフェチだったので私もゼンタイフェチになることにした。

ジャン・幸田

文字の大きさ
上 下
53 / 57
7.彰と嘉奈と

想像してみれば・・・

しおりを挟む
 私は今の状況を想像してみた。もし、第三者がいればピンクとブルーの影人間がセックスしているようにしか見えないのだろうと。化学繊維に覆われ表情も見えず甘く淫らな声を上げているんだろうと。

 互いの表情がみえないこと。そう視覚が制限されることで起こることで触覚が向上するということだ。しかも繊維ごしなので別の感覚だ。それにしてもこれってセックスなのだろうか? でも愛し合ているからそうなんだと思う事にした。

 繊維で私の体温が籠ってしまっていた。いつもならこんなに籠ったら脱いでしまいたい! 脱いだ方が楽になるはずなのに! でもそのままで良いと思っていた。こんなに逝きそうなほど苦しいというのに!

 この時彰は何を感じていたというのを後で聞いたところによれば、やっぱり私と同じことを思っていたようだ。私をピンクの人形のように感じていたとの事だった。ただ「内臓」は生身の女なので体温を感じるし声をあげる生きた人形だったが。当たり前だけど。

 彰は生身の女をトラウマで抱けなくなっていたけど、この状態の女なら抱けたという事だった。そういうことは彰は童貞? でも、そうとは思えないほど私を気持ちよくしてくれたけど。
 私は結局フツーのセックスよりも先にこんなフェチなセックスをしてしまったので、変なことになっていた。ゼンタイの虜になるじゃないのよ! 本当に彰には責任を持ってほしかった!

 ゼンタイに覆われたことで困ったのは、逝くというタイミングが分からない事だった。初めてなのにどうすればいいんか分からなかった。とにかく思考が停止しそうだった。全身が熱くなっていたので止めたいけどどうすればいいんだと?

 そう思っていたら彰も私と同じように淫らな声をあげるようになっていた。どうやら私とシンクロしているようだった。でも感じるのは聴覚と触感だけなのでそればかり強く感じるから変な気持ちだった。特に触感を強く感じるというのがこんなに気持ち良いとは思ってもいなかったので。私は本当に気が変になりそうだった。

 そして頭の中が真っ白になってしまった私は・・・だたのピンクの人形になってしまったようだ。理性も吹き飛んでしまいただ気持ちいい事だけしたいとしか考えられなくなっていた!
 それからほどなくして私は意識も飛んでしまった!

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと

ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した! それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。 それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する! なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?  

転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー

ジャン・幸田
キャラ文芸
 いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?  徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!

AIアイドル活動日誌

ジャン・幸田
キャラ文芸
 AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!  そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。

ゼンタイフェチ女ですが受け入れてくれといいませんけど

ジャン・幸田
キャラ文芸
 私はミチル。どこにでもいるような女の子だけど、家族に絶対言えない秘密があるの。ゼンタイフェチなのよ! 毎晩、家族が寝静まった後はゼンタイに着替えてお楽しみしているのフェチに目覚めたのよ。しかもフェチ友達がいっぱいいるのよ。変態? そんなことお構いなしよ! 今日も楽しんじゃうわ、ゼンタイでいろんなことを! *いわゆるゼンタイ(全身タイツ)好きな主人公とその仲間との物語です。そのようなものが嗜好に合わない方は閲覧をお控えください。なお、特定のモデルはいない空想の物語ですので、どこかの誰かに似ていても気のせいです。

ロボリース物件の中の少女たち

ジャン・幸田
キャラ文芸
高度なメタリックのロボットを貸す会社の物件には女の子が入っています! 彼女たちを巡る物語。

人形の中の人の憂鬱

ジャン・幸田
キャラ文芸
 等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。 【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。 【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

恥ずかしい 変身ヒロインになりました、なぜならゼンタイを着ただけのようにしか見えないから!

ジャン・幸田
ファンタジー
ヒーローは、 憧れ かもしれない しかし実際になったのは恥ずかしい格好であった! もしかすると 悪役にしか見えない? 私、越智美佳はゼットダンのメンバーに適性があるという理由で選ばれてしまった。でも、恰好といえばゼンタイ(全身タイツ)を着ているだけにしかみえないわ! 友人の長谷部恵に言わせると「ボディラインが露わだしいやらしいわ! それにゼンタイってボディスーツだけど下着よね。法律違反ではないの?」 そんなこと言われるから誰にも言えないわ! でも、街にいれば出動要請があれば変身しなくてはならないわ! 恥ずかしい!

引きこもりアラフォーはポツンと一軒家でイモつくりをはじめます

ジャン・幸田
キャラ文芸
 アラフォー世代で引きこもりの村瀬は住まいを奪われホームレスになるところを救われた! それは山奥のポツンと一軒家で生活するという依頼だった。条件はヘンテコなイモの栽培!  そのイモ自体はなんの変哲もないものだったが、なぜか村瀬の一軒家には物の怪たちが集まるようになった! 一体全体なんなんだ?

処理中です...