やっと出来た彼氏がゼンタイフェチだったので私もゼンタイフェチになることにした。

ジャン・幸田

文字の大きさ
上 下
47 / 57
7.彰と嘉奈と

来てしまった!

しおりを挟む
 私は疲れていた。しかも身体は汗と何かの液で汚れていて気色悪かった。本当は家に帰ってから・・・と思ったけど、目の前にある一軒の宿泊所に彰と一緒に休憩に入ってしまった。そこはおしゃれな言い方をすればブティックホテル、ありていにいえばラブホテルだった。

 そんなの目の前にあったから入ったのよ! そんな言い訳を自分にしながらすたすた入っていった。その時の私は食欲よりも性欲よりも睡眠欲の虜になっていた。それにしても彰もよくついてきてくれたと思ったけど、彼も口数が少なかった。どうも疲れているのは一緒だった。

 わたしは、そのままベットに入ってしまった! もうその時は彼と一緒だということは関係なかった。こんなことをしていたら、人によってはおいて帰られても仕方ない状態だと後で反省した。

 ともかく、私はそのまま眠ってしまった。そして目が覚めた時は昼前だった! たぶん五時間ぐらいは寝ていたのかもしれない。目が覚めた時、彼はシャワーを浴びていた! ああ、よかった帰ってなくてと安堵した。

 わたしも、後でシャワーを浴びようと思ってバックから着替えの下着を取り出していた。さすがに汗や何かの液で汚れた勝負下着をまた着るわけにはいかないので当然のことだったけど、ふとベットの脇に置かれていた彼のボストンバックが目に入った。

 それをそーと見ると、彼が昨夜着ていた唐草模様のゼンタイや着替えが入っていた。しかし他にもゼンタイがあるのに気付いた! 

 わたしは悪い事だと思いつつもそのゼンタイを見たらそれは青色と桃色のゼンタイだった。しかもとびっきり上等の生地だった。しかし違和感を感じた。そのゼンタイは折り方の都合で何故か腰の部分らしいところが表に出ていたけど、なぜか変な袋状のものがどちらもついていた。

 それを見た時私のぼけーとした頭はこれは何だろうと考えていた。えーとこれって袋に入れるとすればなんだろうって? 青いのは大きいサイズだったので彰が着用するだろうけど、桃色の方は私が着たら丁度合いそうな小さいサイズなので・・・でもこの袋状のものは?

 そんなこんなを考えていると彰が出てきたので、急いで元の状態に戻した。

 「彰さん、私もシャワーを浴びてきます。ここを出たらどこか行きませんか? ここから行ける美術館はいろいろありますから」

 私は午後から美術館にでも彰と一緒に行きたいと考えていた。すると彰は意外な事をいいはじめた!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと

ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した! それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。 それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する! なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?  

転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー

ジャン・幸田
キャラ文芸
 いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?  徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!

AIアイドル活動日誌

ジャン・幸田
キャラ文芸
 AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!  そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。

ゼンタイフェチ女ですが受け入れてくれといいませんけど

ジャン・幸田
キャラ文芸
 私はミチル。どこにでもいるような女の子だけど、家族に絶対言えない秘密があるの。ゼンタイフェチなのよ! 毎晩、家族が寝静まった後はゼンタイに着替えてお楽しみしているのフェチに目覚めたのよ。しかもフェチ友達がいっぱいいるのよ。変態? そんなことお構いなしよ! 今日も楽しんじゃうわ、ゼンタイでいろんなことを! *いわゆるゼンタイ(全身タイツ)好きな主人公とその仲間との物語です。そのようなものが嗜好に合わない方は閲覧をお控えください。なお、特定のモデルはいない空想の物語ですので、どこかの誰かに似ていても気のせいです。

ロボリース物件の中の少女たち

ジャン・幸田
キャラ文芸
高度なメタリックのロボットを貸す会社の物件には女の子が入っています! 彼女たちを巡る物語。

人形の中の人の憂鬱

ジャン・幸田
キャラ文芸
 等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。 【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。 【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

恥ずかしい 変身ヒロインになりました、なぜならゼンタイを着ただけのようにしか見えないから!

ジャン・幸田
ファンタジー
ヒーローは、 憧れ かもしれない しかし実際になったのは恥ずかしい格好であった! もしかすると 悪役にしか見えない? 私、越智美佳はゼットダンのメンバーに適性があるという理由で選ばれてしまった。でも、恰好といえばゼンタイ(全身タイツ)を着ているだけにしかみえないわ! 友人の長谷部恵に言わせると「ボディラインが露わだしいやらしいわ! それにゼンタイってボディスーツだけど下着よね。法律違反ではないの?」 そんなこと言われるから誰にも言えないわ! でも、街にいれば出動要請があれば変身しなくてはならないわ! 恥ずかしい!

引きこもりアラフォーはポツンと一軒家でイモつくりをはじめます

ジャン・幸田
キャラ文芸
 アラフォー世代で引きこもりの村瀬は住まいを奪われホームレスになるところを救われた! それは山奥のポツンと一軒家で生活するという依頼だった。条件はヘンテコなイモの栽培!  そのイモ自体はなんの変哲もないものだったが、なぜか村瀬の一軒家には物の怪たちが集まるようになった! 一体全体なんなんだ?

処理中です...