やっと出来た彼氏がゼンタイフェチだったので私もゼンタイフェチになることにした。

ジャン・幸田

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4.ゼンタイ初体験

24.イベントスタジオ.1

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 私は彰に案内されるまでついていった先は、ごく普通の民家だった。外観は和風といえば綺麗な感じもするけど、要は昭和の雰囲気がするただ古いだけの建物だった。それでも私の実家よりかは綺麗だったけど。まあ私の実家よりかは少しマシというだけだったかも。

 「ここは、今日のイベントがあるスタジオだ。いつも、ここでゼンタイ・コミュニティーフェスをやっているんだけど、まあ悪い人たちではないから」

 彰はそういったけど、良いも悪いも想像しようもなかったけど、ゼンタイフェチの人たちって一般よりもずれているような気がしないでもなかった。

 「それはそうと、わたし不安よ! やっぱり!」

 「そうだね、誰だって最初に何かをするときは不安だと思う。ほら初めて自転車に乗ると気だって色々考えていると不安で仕方なかったのと一緒だよ、きっと。その時の事を思えばね」

 彰はそういったけど、自転車とゼンタイを一緒にしないでよ! 自転車はたいていの人が乗れるようになるし乗って当たり前だけど、ゼンタイを着る人はそんなにいないってば! なんなのよ、その例えは彰! 心の中でそう叫んでいたけど、やっぱ覚悟しなければいけないのよね、私は・・・

 彰はその民家のドアをノックすると中から、足音が聞こえてきた、それはバタバタとまるで相撲取りでも歩いているような感じがした。中から出てきたのは・・・本当に相撲部屋の親方みたいな人だった。この人もゼンタイを着るのかな?

 「いらっしゃいアチャ君! こちらが、今日ゼンタイ初体験の子?」

 ゼンタイ初体験? まあ、そうだけど、初体験って言葉を使われると・・・やっぱり恥ずかしいよう! その時、私の脳裏には迂闊な事に見てしまったゼンタイを着た男女がエッチな事をしている場面が・・・

 「そうです。こちらは・・・あっ、本名を言ったらまずいよね君。だったら、ここで呼び合う名前を決めないと。なんか呼ばれたい名前なんかないかなユリアとかアンヌとか」

 彰、ここではアチャ(いったい何なんだろう?)は私にいきなりニックネームを名乗れというのだ。そんなんなら、考える時間が欲しかったというのに! えーい、考えている時間がないよ! ということで思いついた名を口にしていた。

 「それじゃあ、ニャイ、ニャイちゃんでいいです!」

 「ニャイちゃん、ニャイちゃんいいよそれ! 取りあえず皆集まっているから!」

 そういって親方、いや後で聞いたけどダンさんに案内された先には外観では想像できなかった広い部屋があって、そこには数人の男女がいた。その中には見たことある顔があった!
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