17 / 57
3.フェチなるものとは
16.月曜日.2
しおりを挟む
そのワイドショーのコメンテイターはあまりよく知らない(単に芸能界に興味が薄いかもしれないけど)弁護士や作家、タレントなどだったけど、ゼンタイフェチを言い出したのはその中の中年オヤジみたいなのだった。そのオヤジがゼンタイフェチについてこういったのだ。
「人さまの物を盗るのもいけないけど、人から見てどう思われるのかという事もかんがえないといけないですよ。
たとえばゼンタイフェチ。自分で着て楽しむならいいですけども。人に見せたり仲間にしようとするのは、いかがなものかですよ」
私は”仲間”というキーワードにひかかってしまったのだ。彰は私を単にゼンタイフェチにするのが目的で近づいたというわけなの? そう思ってしまったのだ。
そのコメンテイターの話は明らかに本筋からずれていたし、話が綺麗にまとらないないためか、MCがコマーシャルといってジングルがなって終了した。
わたしの心はドキマキしているというのにミチルがさらに追い打ちをかけるような事をいってきたのだ。
「コスプレ全体に言えることだけど、似ていないのにそんなキャラクターを演じるの? という人がいるよね。あれなんかは変身フェチなだけじゃないかな?
それにゼンタイフェチも顔が分からなくなるといっても醜悪な体形の男なんかが着たら、本当に慰謝料をくれと言いたくなるわ! 顔出しで勝負してもらいたいものよ!」
ミチルはなぜそんなことを言いだしたのか分からないけど、その醜悪な体形の男と彰を何故か重ねてしまったの。彰は服のセンスはそれなりだと思うけどもし体形が露わになるゼンタイを着たら幻滅してしまわないかと・・・悩んでしまいそうだった。
そういう私はミチルにふとこんなことを言ってしまったの。
「梅津さん。ところであなたゼンタイフェチの人って会ったことがあるの?」
すると何故か彼女は突然挙動不審になってしまった。それは何かを隠そうとしているような感じだった。
「そ、それはねえ、まあ、その。あなたこそゼンタイフェチってどう思うのよ!」
質問したのに質問で返す。まさに誤魔化しているのか答えたくないのか明らかな態度だった。でも、まあここでディスカッションする時間もそんなにないので手短に済まそうと思った。
「そうねえ、悪くないんじゃないかな? 直接ゼンタイをみたことないけど」
そのとき、ミチルの瞳が何か変わったような気がした。
「人さまの物を盗るのもいけないけど、人から見てどう思われるのかという事もかんがえないといけないですよ。
たとえばゼンタイフェチ。自分で着て楽しむならいいですけども。人に見せたり仲間にしようとするのは、いかがなものかですよ」
私は”仲間”というキーワードにひかかってしまったのだ。彰は私を単にゼンタイフェチにするのが目的で近づいたというわけなの? そう思ってしまったのだ。
そのコメンテイターの話は明らかに本筋からずれていたし、話が綺麗にまとらないないためか、MCがコマーシャルといってジングルがなって終了した。
わたしの心はドキマキしているというのにミチルがさらに追い打ちをかけるような事をいってきたのだ。
「コスプレ全体に言えることだけど、似ていないのにそんなキャラクターを演じるの? という人がいるよね。あれなんかは変身フェチなだけじゃないかな?
それにゼンタイフェチも顔が分からなくなるといっても醜悪な体形の男なんかが着たら、本当に慰謝料をくれと言いたくなるわ! 顔出しで勝負してもらいたいものよ!」
ミチルはなぜそんなことを言いだしたのか分からないけど、その醜悪な体形の男と彰を何故か重ねてしまったの。彰は服のセンスはそれなりだと思うけどもし体形が露わになるゼンタイを着たら幻滅してしまわないかと・・・悩んでしまいそうだった。
そういう私はミチルにふとこんなことを言ってしまったの。
「梅津さん。ところであなたゼンタイフェチの人って会ったことがあるの?」
すると何故か彼女は突然挙動不審になってしまった。それは何かを隠そうとしているような感じだった。
「そ、それはねえ、まあ、その。あなたこそゼンタイフェチってどう思うのよ!」
質問したのに質問で返す。まさに誤魔化しているのか答えたくないのか明らかな態度だった。でも、まあここでディスカッションする時間もそんなにないので手短に済まそうと思った。
「そうねえ、悪くないんじゃないかな? 直接ゼンタイをみたことないけど」
そのとき、ミチルの瞳が何か変わったような気がした。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと
ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した!
それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。
それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する!
なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?
転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー
ジャン・幸田
キャラ文芸
いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?
徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!
AIアイドル活動日誌
ジャン・幸田
キャラ文芸
AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!
そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。
ゼンタイフェチ女ですが受け入れてくれといいませんけど
ジャン・幸田
キャラ文芸
私はミチル。どこにでもいるような女の子だけど、家族に絶対言えない秘密があるの。ゼンタイフェチなのよ! 毎晩、家族が寝静まった後はゼンタイに着替えてお楽しみしているのフェチに目覚めたのよ。しかもフェチ友達がいっぱいいるのよ。変態? そんなことお構いなしよ! 今日も楽しんじゃうわ、ゼンタイでいろんなことを!
*いわゆるゼンタイ(全身タイツ)好きな主人公とその仲間との物語です。そのようなものが嗜好に合わない方は閲覧をお控えください。なお、特定のモデルはいない空想の物語ですので、どこかの誰かに似ていても気のせいです。


人形の中の人の憂鬱
ジャン・幸田
キャラ文芸
等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。
【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。
【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?
恥ずかしい 変身ヒロインになりました、なぜならゼンタイを着ただけのようにしか見えないから!
ジャン・幸田
ファンタジー
ヒーローは、 憧れ かもしれない しかし実際になったのは恥ずかしい格好であった!
もしかすると 悪役にしか見えない?
私、越智美佳はゼットダンのメンバーに適性があるという理由で選ばれてしまった。でも、恰好といえばゼンタイ(全身タイツ)を着ているだけにしかみえないわ! 友人の長谷部恵に言わせると「ボディラインが露わだしいやらしいわ! それにゼンタイってボディスーツだけど下着よね。法律違反ではないの?」
そんなこと言われるから誰にも言えないわ! でも、街にいれば出動要請があれば変身しなくてはならないわ! 恥ずかしい!
引きこもりアラフォーはポツンと一軒家でイモつくりをはじめます
ジャン・幸田
キャラ文芸
アラフォー世代で引きこもりの村瀬は住まいを奪われホームレスになるところを救われた! それは山奥のポツンと一軒家で生活するという依頼だった。条件はヘンテコなイモの栽培!
そのイモ自体はなんの変哲もないものだったが、なぜか村瀬の一軒家には物の怪たちが集まるようになった! 一体全体なんなんだ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる