やっと出来た彼氏がゼンタイフェチだったので私もゼンタイフェチになることにした。

ジャン・幸田

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1.出会いそして

01.謎の布切れ・1

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 お見合いというのは嫌だと思っていた。わたしには二人の兄がいた。長兄は一流大学を出て上場企業に就職したので、頼まなくてもお見合いの話がいくらでもやってきたけど次兄は三流大学を出てブラック企業に就職したので、こちらから頼み込んでも親戚の誰もが難色を示したので、結局誰とも見合いをすることなく、身体を壊して今は田舎で一人農業していた。だから兄弟でも格差があったわけだ。

 一方の私はといえば容姿は平凡、性格は花がないといわれ目立たない。そして勤め先は派遣会社から行ったところを転々としていた。そんなとこだから次兄と同じ運命を辿るものだと思っていたところついに春が来た! 彼氏が出来たのだ!

 たまたまぶつかった相手と相思相愛になったという今どきそんなことないでしょ! なんていわれそうなベタな事がおきたわけで、とにもかくにも彼氏ができたのよ!

 彼の名は明村彰で、とある中央官庁のエリート公務員だったの。しかも性格が穏やかで優しくって経済的に豊かで容姿も抜群だったの! だからわたしは絶頂だったのよ! 結婚すれば将来はどこかの局長夫人といわれたりしてなんて思ったのよ!

 そんな浮かれた事を想っていたある日、わたしのそんな浮ついた気分が吹き飛んでしまいそうな事が起きてしまったのよ。
 たまたま私が職場の飲み会で酔いつぶれてしまったのよ! そしてフラフラしていたところを彰に見られたのよ。それで介抱されて彼の住むマンションになぜかついていってしまったのよ。

 この時わたしは酔いが回っていたので彼ならそのままエッチしてもいいのかなと思っていたのよ! 彼とはまだ契りというかエッチなことをしていなかったので、このままいってもいいかなあ。でもヴァージンだとばれて嫌いになったらどうしようなんて心配と思っていたのよ。でも遅かれ早かれわかる事だったけど彼の恐ろしい秘密を知ったのよ。

 彼の部屋にあるセンスのいいソファーで横になったわたしは淀んだ気持ちでこれが彼の部屋だとマジマジとみていたのよ。そしてふと何を思ったのかふとソファーの脇をみたら何か変なものがあったのよ。
 それを見たわたしは手を思わず伸ばしたのよ。それがわたしの人生を大きく変える謎の布切れだったのよ!
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