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機械娘にされるのよ!
機械娘ナース登場!
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プリスの背後から近づいて来たガイノイドに、私は目を奪われた。女性看護師タイプのガイノイドだ。確か、最近テレビなどで紹介されていた。でも名前が思い出せない。なんて名前だったっけ?
私の視線に気付いたらしく、プリスが背後を振り返る。
「その看護師ロボもまさか……中身は女の子なのですか?」
私はおそるおそる訊いた。さっき見た機械娘フェチのビデオにも、似たようなガイノイドが出演していたのを思い出す。それは、人間のナースがドクターによって機械娘にされる作品で……。
「そうよ。あなた見ていたでしょ、『機械娘ナース計画』って動画を! 彼女はその作品でナースロボに生まれ変わって、それからずっとこの姿なのよ!」
そうプリスに紹介された彼女は、その手に消毒液と脱脂綿を持っていた。この子いったい何をするのよ?! 私がそう思った時、ナースロボがしゃべりはじめる。プリスやクレアと同じく人工音声だったけど、なぜか方言が混じっていた。
「あたいは機械娘ナースのジェシカよ。本名は……教えてあげんわよ。まあ、中に入っているんは田舎娘の看護師じゃけんね。
あたいは看護学校を出て就職したんだけんど、都会暮らしに憧れて辞めて上京したんよ。でも人がぎょうさんいて、人見知りだったけえ怖くなってね。そんな時に菱型サイバロイド・テクノロジーさんから話があったんよ、ナースロボの被験者にならないかって。
そんとき勤めていた病院で、都会の患者さんを相手すんのにも疲れていたから、おもわずのっかったわけなんさ。機械娘ナースに生まれ変わったんよ! これから、あんたをサポートしてあげるけえ、よろしくなあ」
ジェシカを名乗る機械娘はそう言ったけど、本当に看護師なのだろうか? まあ、わざわざ嘘をつく理由も無さそうだし、おそらく本当なのだろう。でも、なぜ菱型サイバロイド・テクノロジーはそんなことを? 機械娘ナースの内臓として、なぜわざわざ本物の看護師を?
「ジェシカ、仕事に関係ない事話さなくってもいいのよ。それに、あなた機械娘なんだから標準語モードにできるでしょ! わざわざお国言葉モードにしないでよ。まあ使い分けているからいいけど。
クルミちゃん、このジェシカは、機械娘に改造する時のメディカル・チェックをするために呼んだのよ」
「……あの、それならお医者さんを呼んだ方がいいんじゃ?」
今まで気付きもしなかったけど、考えてみればメディカル・チェックは当然必要だ。万が一にも、生身の身体に危険があってはいけないのだから。でも、それならお医者さんを呼んだ方がいいはず。なぜ、機械娘の看護師なんか?
「あなたがそう思うのは無理もないけど、ジェシカの装備品は最新鋭のメディカルマシーンなの。だから、並みの医師以上の働きをしてくれるわ。
それに、あなたがキャサリンになったあと、機械娘としての歓びのポイントも教えてくれるから」
プリスはそう言うと私の身体を抱き上げた。いよいよ、私を機械娘にする作業が始まるようだった。
私の視線に気付いたらしく、プリスが背後を振り返る。
「その看護師ロボもまさか……中身は女の子なのですか?」
私はおそるおそる訊いた。さっき見た機械娘フェチのビデオにも、似たようなガイノイドが出演していたのを思い出す。それは、人間のナースがドクターによって機械娘にされる作品で……。
「そうよ。あなた見ていたでしょ、『機械娘ナース計画』って動画を! 彼女はその作品でナースロボに生まれ変わって、それからずっとこの姿なのよ!」
そうプリスに紹介された彼女は、その手に消毒液と脱脂綿を持っていた。この子いったい何をするのよ?! 私がそう思った時、ナースロボがしゃべりはじめる。プリスやクレアと同じく人工音声だったけど、なぜか方言が混じっていた。
「あたいは機械娘ナースのジェシカよ。本名は……教えてあげんわよ。まあ、中に入っているんは田舎娘の看護師じゃけんね。
あたいは看護学校を出て就職したんだけんど、都会暮らしに憧れて辞めて上京したんよ。でも人がぎょうさんいて、人見知りだったけえ怖くなってね。そんな時に菱型サイバロイド・テクノロジーさんから話があったんよ、ナースロボの被験者にならないかって。
そんとき勤めていた病院で、都会の患者さんを相手すんのにも疲れていたから、おもわずのっかったわけなんさ。機械娘ナースに生まれ変わったんよ! これから、あんたをサポートしてあげるけえ、よろしくなあ」
ジェシカを名乗る機械娘はそう言ったけど、本当に看護師なのだろうか? まあ、わざわざ嘘をつく理由も無さそうだし、おそらく本当なのだろう。でも、なぜ菱型サイバロイド・テクノロジーはそんなことを? 機械娘ナースの内臓として、なぜわざわざ本物の看護師を?
「ジェシカ、仕事に関係ない事話さなくってもいいのよ。それに、あなた機械娘なんだから標準語モードにできるでしょ! わざわざお国言葉モードにしないでよ。まあ使い分けているからいいけど。
クルミちゃん、このジェシカは、機械娘に改造する時のメディカル・チェックをするために呼んだのよ」
「……あの、それならお医者さんを呼んだ方がいいんじゃ?」
今まで気付きもしなかったけど、考えてみればメディカル・チェックは当然必要だ。万が一にも、生身の身体に危険があってはいけないのだから。でも、それならお医者さんを呼んだ方がいいはず。なぜ、機械娘の看護師なんか?
「あなたがそう思うのは無理もないけど、ジェシカの装備品は最新鋭のメディカルマシーンなの。だから、並みの医師以上の働きをしてくれるわ。
それに、あなたがキャサリンになったあと、機械娘としての歓びのポイントも教えてくれるから」
プリスはそう言うと私の身体を抱き上げた。いよいよ、私を機械娘にする作業が始まるようだった。
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