機械娘フェチ作品撮影!

ジャン・幸田

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誘われて

機械娘姉御

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 わたしの目の前には二体のガイノイド、いや機械娘と呼ばれる機ぐるみを着た二人がいた。この機械娘は最近話題になったもので、人間の姿を捨てあえて機械になることを選択するフェチ衣装のことだった。

 その手のフェチに関心はなかったが、モデル仲間のアミが機械娘に対する憧れを言っていたので、わたしのほうまで感化されていた。それにしてもアミは?そんなことを思っていたらわたしの名前を呼んだ。

 「クルミ! いよいよ機械娘デビューだね、わたしもこうしてしたけど」

 「まさかアミなの?」
 クルミとはわたしの本名で、知っている人は極わずかなので、すぐ相手がだれか分かった。

 「そうよ。わたしが推薦したのよ機械娘になりたい女の子として」

 その時のアミは緑色が主体の機ぐるみをしていた。外観は最新型ガイノイドのひとつ、菱型サイバロイド・テクノロジー社製2033年式クレアだった。その中にアミがいると思うと何とも言えない気分になった。

 「アミ、そのスーツって苦しくないの?」

 わたしがそう思ったのは、いわゆる着ぐるみのように蒸れそうだからであった。わたしもアルバイトでパンダの着ぐるみを着たことがあったけど二時間着るだけで参ってしまったからだ。

 「大丈夫よ! 快適そのものよ! たとえるなら何も身に着けずに歩いているように軽く感じるわよ!」

 「そうなの? でも脱がないといけなくならないの?」

 「平気よ。隣の機械娘さんはもう一年以上も機械娘の姿で過ごしているから大丈夫よ!」

 「一年?」

 わたしは耳を疑った。機ぐるみを一年以上も着ていて平気だというのだろうかと。

 「はじめましてクルミさん。わたしの名前はカナコといいます。機械娘の間では姉御なんていわれています」
 その機械娘は青か基調の機ぐるみで、すこし型落ちのガイノイドのひとつ、菱型サイバロイド・テクノロジー社製2031年式プリスだった。

 「姉御、ですか?」

 「ええ、実はわたし長期着用型機ぐるみの被験者としてずっとこの姿でいるのですよ。でも完全にこの姿でいる方がよくなってね。それでプライベートでもこのままなのよ。だから最近では本物の家庭用ガイノイドではないかと思われているのよ」

 そういってカナコは社員証を出したが、そこには「菱型サイバロイド・テクノロジー第三開発部主任 谷嶋嘉奈子」の名前とともにガイノイドの顔と内臓の顔写真もあった。その顔は意外に美人だった。

 「その機ぐるみってそんなに気持ちいいのですか」

 「ええ、あなたも機械娘フェチになるはずよ、絶対!」
 そういってカナコはクルミが着る予定の機械娘のチェックをしはじめた。
 
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