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(外伝)機械娘看護師ジェシカ誕生!
ジェシカ誕生!
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哲子は、いや哲子は機械娘の材料にされてしまったので存在が曖昧になっていた。彼女に装着された機械娘のスーツは完全に融合していた。もう彼女自身の手では脱ぐことは不可能だった。哲子は内臓になってしまった。そして今は気を失っていた。
「あーら、この娘たら意識がないの? せっかく改造したのだから感想を聞きたかったのにね」
プリスは機械娘介護士の真新しい外骨格を触りながら確認していた。この機械娘には他の機械娘のスーツ診断用の装置が組み込まれていたので内部バッテリーが巨大化したので、外骨格が大きくなる分、内臓を小さくするために痩せ型の素体であった哲子が選抜されたのだ。
「プリス、君だって最初に自分で改造した時には気を失っていただろ? まあ、気持ち良くてだったんだろうがね」
夫の甚五郎はそういうとプリスの肩に腕を回した。それは彼女との「夜の生活」を求めるサインだった。
「そうだよね、きっとね。目が覚めた時に楽しみましょうね彼女を! まあ、少し投薬してお休みにしてもらうわね。ねえ、あなた!」
そういってプリスは甚五郎と別室に行ってしまった。一人と一体、いや二人は久し振りに身体を合わせたのだ。その二人が逢瀬をしている間、哲子といえば・・・機械娘としてフォーマットされていた。フォーマットによって人間の哲子の記憶の上に機械娘看護師の人格が上書きされていた。
半日眠らされた機械娘看護師が目が覚めた時、自分の外骨格に覆われた身体に唖然としていた。他の作品撮影用などの試用機械娘とは違い、プリスと同じ長期着用型の彼女はすぐに人間の姿に戻れぬことは理解していた。
「お目覚めいかが?」
プリスの言葉により朦朧とした意識は急速に起動していた。機械娘看護師として必要なデータが補助電脳を通じて流入していた。
「あんまり、良くないわ。私って機械なの? 人間だったの?」
「そうねえ、私と同じ機械と人間の融合体ってとこかしら。今は機械娘と自覚しなさい。良い娘にしていたら元に戻してあげるから」
プリスの言葉で人間だった事を思い出していた。しかし今は機械娘でいるのが嬉しいと思うようになっていた。この素晴らしい融合体として存在していることに!
「わかりました。取りあえず名前をください! 素体の名前では呼ばないでほしいですから」
素体の哲子の人格は表面に出なくなっていたが、外骨格の下で快楽によって麻痺されている状態だった。今は補助電脳に操られている状態だった。
「それじゃあ、私が好きな海外ドラマのヒロインの名前をとって、ジェシカでいいかしら?」
プリスの言葉で、機械娘看護師一号機はジェシカと命名された。その名前を聞いたジェシカは立ち上がると、ジェシカです、よろしくお願いしますといった。ジェシカとして誕生した瞬間だった。
「あーら、この娘たら意識がないの? せっかく改造したのだから感想を聞きたかったのにね」
プリスは機械娘介護士の真新しい外骨格を触りながら確認していた。この機械娘には他の機械娘のスーツ診断用の装置が組み込まれていたので内部バッテリーが巨大化したので、外骨格が大きくなる分、内臓を小さくするために痩せ型の素体であった哲子が選抜されたのだ。
「プリス、君だって最初に自分で改造した時には気を失っていただろ? まあ、気持ち良くてだったんだろうがね」
夫の甚五郎はそういうとプリスの肩に腕を回した。それは彼女との「夜の生活」を求めるサインだった。
「そうだよね、きっとね。目が覚めた時に楽しみましょうね彼女を! まあ、少し投薬してお休みにしてもらうわね。ねえ、あなた!」
そういってプリスは甚五郎と別室に行ってしまった。一人と一体、いや二人は久し振りに身体を合わせたのだ。その二人が逢瀬をしている間、哲子といえば・・・機械娘としてフォーマットされていた。フォーマットによって人間の哲子の記憶の上に機械娘看護師の人格が上書きされていた。
半日眠らされた機械娘看護師が目が覚めた時、自分の外骨格に覆われた身体に唖然としていた。他の作品撮影用などの試用機械娘とは違い、プリスと同じ長期着用型の彼女はすぐに人間の姿に戻れぬことは理解していた。
「お目覚めいかが?」
プリスの言葉により朦朧とした意識は急速に起動していた。機械娘看護師として必要なデータが補助電脳を通じて流入していた。
「あんまり、良くないわ。私って機械なの? 人間だったの?」
「そうねえ、私と同じ機械と人間の融合体ってとこかしら。今は機械娘と自覚しなさい。良い娘にしていたら元に戻してあげるから」
プリスの言葉で人間だった事を思い出していた。しかし今は機械娘でいるのが嬉しいと思うようになっていた。この素晴らしい融合体として存在していることに!
「わかりました。取りあえず名前をください! 素体の名前では呼ばないでほしいですから」
素体の哲子の人格は表面に出なくなっていたが、外骨格の下で快楽によって麻痺されている状態だった。今は補助電脳に操られている状態だった。
「それじゃあ、私が好きな海外ドラマのヒロインの名前をとって、ジェシカでいいかしら?」
プリスの言葉で、機械娘看護師一号機はジェシカと命名された。その名前を聞いたジェシカは立ち上がると、ジェシカです、よろしくお願いしますといった。ジェシカとして誕生した瞬間だった。
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