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第一章・ゼンタイとの遭遇
和柄ゼンタイ娘に声をかけられたら
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「秘密結社ゼット!」は全身タイツすなわちゼンタイをこの世の中で広める活動をしていた。でも、顔が見えなければ年齢も性別も分からない怪しい雰囲気がある集団だった。あとで誠也がいろいろと聞くことになるが、公衆の面前でゼンタイ姿を披露する活動に対する反感や異論もあるようであった。
誠也に説明を始めた和柄ゼンタイの女の姿に誠也は目が釘付けになっていた。彼女のプロポーションはモデルのようとまではいえなかったが、それなりに膨らんだ胸と腰といったボディラインが露わになっていて、なんとなく恥ずかしかった。
「ほめてくれてありがとうね! でも、顔は見せれないからね。身元バレはNGだからね!」
それを聞いて誠也は聞きたかったことをいえなくなってしまった。彼女が自分が思い当たるある人物と一緒なんかを確かめる事ができなくなってしまったのだ。
「そうですか・・・ところで、結構セクシーだけど大丈夫なの?」
誠也はそういったが、その質問の意図について和柄ゼンタイ娘はある程度分かったようで、誠也の前でポーズを決めた。
「そうねえ、みんな思う事のようだわ。だってタイツといえば下着みたいなものじゃないのよ。だから全身その生地で覆われることをしたら、変態と思われてもしかたないかもね。でも、大丈夫! 素肌見せていないでしょ! 露出率ゼロよ!」
調子よくしゃべる彼女であったが、誠也はその声に聞き覚えがあっても、思っているその彼女のキャラクターと違っているように感じていた。やっぱり他人の空似だと思うようになっていた。
「見えませんね、ところでどうやって着るのですか?」
そう聞くと和柄ゼンタイ娘は背中を向けて手を伸ばして指し示してくれた。
「ほら、背中にチャックがあるでしょ! ここから入って中の人になるのよ! 本当だったら着用体験させてあげれたらいいけど、生憎今日は試着用のゼンタイを持ってきていないから残念ね」
背中には頭のてっぺん近くから腰の上あたりまでファスナーが伸びていた。そこから入ってゼンタイ娘になるようであったが、誠也には想像力が欠如しているのかうまく思い浮かばなかった。それにしてもゼンタイの試着用なんてあるんだろうかと誠也はおもった。
「それを着て何かいいことあるのですか?」
誠也がなにげなく言うと、いきなり和柄ゼンタイ娘が誠也の手を握って来た!
「それはね、いろいろあるわよ。体験してもらったらわかるけどね。たとえば、こんなふうに触れ合う事かしら? どお、気持ち良いでしょ?」
その時、誠也は感じた事のない感触に襲われていた。
誠也に説明を始めた和柄ゼンタイの女の姿に誠也は目が釘付けになっていた。彼女のプロポーションはモデルのようとまではいえなかったが、それなりに膨らんだ胸と腰といったボディラインが露わになっていて、なんとなく恥ずかしかった。
「ほめてくれてありがとうね! でも、顔は見せれないからね。身元バレはNGだからね!」
それを聞いて誠也は聞きたかったことをいえなくなってしまった。彼女が自分が思い当たるある人物と一緒なんかを確かめる事ができなくなってしまったのだ。
「そうですか・・・ところで、結構セクシーだけど大丈夫なの?」
誠也はそういったが、その質問の意図について和柄ゼンタイ娘はある程度分かったようで、誠也の前でポーズを決めた。
「そうねえ、みんな思う事のようだわ。だってタイツといえば下着みたいなものじゃないのよ。だから全身その生地で覆われることをしたら、変態と思われてもしかたないかもね。でも、大丈夫! 素肌見せていないでしょ! 露出率ゼロよ!」
調子よくしゃべる彼女であったが、誠也はその声に聞き覚えがあっても、思っているその彼女のキャラクターと違っているように感じていた。やっぱり他人の空似だと思うようになっていた。
「見えませんね、ところでどうやって着るのですか?」
そう聞くと和柄ゼンタイ娘は背中を向けて手を伸ばして指し示してくれた。
「ほら、背中にチャックがあるでしょ! ここから入って中の人になるのよ! 本当だったら着用体験させてあげれたらいいけど、生憎今日は試着用のゼンタイを持ってきていないから残念ね」
背中には頭のてっぺん近くから腰の上あたりまでファスナーが伸びていた。そこから入ってゼンタイ娘になるようであったが、誠也には想像力が欠如しているのかうまく思い浮かばなかった。それにしてもゼンタイの試着用なんてあるんだろうかと誠也はおもった。
「それを着て何かいいことあるのですか?」
誠也がなにげなく言うと、いきなり和柄ゼンタイ娘が誠也の手を握って来た!
「それはね、いろいろあるわよ。体験してもらったらわかるけどね。たとえば、こんなふうに触れ合う事かしら? どお、気持ち良いでしょ?」
その時、誠也は感じた事のない感触に襲われていた。
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