ノストラがいた夏の日には・・・

ジャン・幸田

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プロローグ

2018年冬(2)

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 日記というものは習慣だから書くものだ。習慣ならどんなに忙しくても書いていたはずだ。はずだというのは、人生の中でも書いていたのはたぶん人生の中でも充実していて、かつ怒涛のように忙しかった日々であった。それを想うと、そのあとは書くほどのモノの事などなかった。特に現在は・・・

 日記を主に書いていたのはタイトルのように二十世紀末前後の学生時代だ。書かなくなったのは就職活動で上手くいかなかった頃からだ。その後の人生といえば・・・愚痴になるからやめておこう。

 その日は非正規雇用の警備員の仕事が夜中にあったので昼間はずっと家にいた。夜仕事に行けるのは母の状況が幸いなことに夜中に徘徊したりすることは無いなど軽度で済んでいたからだ。でも、これから悪化すれば介護のため無職になる可能性あるので、その時は貧困生活へ落ちていく不安もあった。

 僕は居眠りをいつしかしていた。冬の優しい陽射しが眠気を誘いネコのように眠り込んでいた。その時、夢を見ていた。その夢の中である一人の少女の姿があった。腰まである長い黒髪、水色のワンピース、麦わら帽子。その横にはあの人も・・・

 目が覚めた時、その二人は日記の中の登場人物だった事を思い出した。その時、玄関の呼び鈴が鳴った! 
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