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(5)志桜里新型美少女着ぐるみを試着

大胆な紘子

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 「アルテミスの美少女たち」の紘子は父親が大企業のオーナー社長で、わがままに育てられてきたので全寮制の女子高に入れられたものの、態度が改まらず周囲と摩擦を起こしている女の子だった。

 そんな紘子が気に入っていたのが真里亜だったが、その真里亜と先輩後輩であり姉妹以上の恋人のような関係になっている基美に嫉妬していて、ことある度に衝突していた。時には紘子は真里亜を独占しようと策謀したり、基美の邪魔をしたりすることもしばしばあった。

 そんな紘子が真里亜ではなく基美にすり寄っているのだから、もしファンが見たら意外と思う場面であった。基美をベタベタと触っている紘子なんてありえなかった。基美も満更じゃない雰囲気をだしていたけど、それは基美の内臓が肌タイ同士の触れあいにウットリしていたようだ。

 そのせいか基美も紘子を同じように触っていた。二人の身体を包み込む肌タイは物理的には外界から遮断していたが、内臓は何か弾けたようだった。そう纏っている美少女着ぐるみの人格に支配されていたのかもしれなかった。

 一方で二人は美少女着ぐるみのレイヤーのお約束、しゃべらないという禁則事項を破っていた! この時二人以外に育枝しかいなかったことも有るが、完全にタガが外れたようになっていた。ただタガが外れて漏れ出したのは着ぐるみ美少女の内臓の本音だった。

 「ねえ基美。いつもあなたは真里亜を独占しているけどたまには私とこうするのも悪くないでしょ}

 そういって紘子は基美の胸を揉んでいた。そんなセクハラ(作中の昭和時代にはそんな概念はなかったけど)まがいの事をするのは真里亜だった。もっとも真里亜は寂しがり屋のネコが飼い主にするスキンシップみたいな感覚であったが。

 「そうねえ、真里亜がするのもいいけど紘子とこうしてやるのもいいのかな? それにしても真里亜がやっている事ってなんていったらいいのか・・・なんか気持ちいいわね」

 この時、基美の内臓はあることを思い出していた。幼い日に弘樹にこうやってちょっかいを出された事だ。その時はまだ男女の性差など理解できていない年頃だったので、たんなるじゃれ合いだと思ったけど、もし今したらそれは、男女の営みになってしまうかもしれなかった。

 「そうでしょ! それにしても基美って立派なはりのあるオッパイだね! きっと良いお母さんになるわね、きっと」

 そういって紘子は腰の方にも手をまわしていた。そう百合百合でもハードな事をしはじめたのだ。二人とも同性愛者というわけでないと思ってはいたけど、どうも百合百合ものである作品のキャラクターになると、キャラクターの人格が乗り移ったようになってしまったようだ。そのため二人のスキンシップは過激になってしまった。
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