アルテミスの着ぐるみ美少女たち

ジャン・幸田

文字の大きさ
上 下
72 / 76
(7)「アルテミスの美少女たち」のコスプレイベント列車

もう一人の真里亜の内臓女性

しおりを挟む
 弘樹は自分も真里亜の着ぐるみの内臓になるのを言いそうになってしまった。それぐらい驚いていた。それにしても着ぐるみの内臓になるのをカミングアウトするなんて、しかも初対面なのに・・・すると、こんなことを言い出した。

 その時の女性は年齢はアラサーぐらいで、体型は真里亜のようにグラマーであったが、顔は平凡でどこにでもいるような人相をしていた。それに歯並びが悪いのが気になっていた、失礼だが。顔を見た事なんてないのは当たり前だ。着ぐるみ美少女の内臓で女性を見たのは志桜里がはじめてだから。

 「あなたってハンドルネームがバルザックでしょ! あなたに撮ってもらった事があるから。そういえば最近投稿していないわね」

 バルザック! その名詞は弘樹がSNS上で着ぐるみ美少女たちを撮影した画像を投稿する際に使っていたものだ。ただ、最近は真里亜の内臓になる事があったし、色々と用事があったので夏休み期間中は撮影に行かなかったので投稿していなかった。

 「そうですけど・・・あなたはどなたですか?」

 弘樹はそう聞いたけど、それは愚問だった。着ぐるみ美少女というレイヤーは。それぞれハンドルネールなどはあっても、真里亜をやっている時は真里亜なのだ。主役キャラの真里亜の着ぐるみは複数人いるのだから、思い出すのも無理だった。ただ、目の前の女性には既知感があった。以前どこかで同じ雰囲気をしていた真里亜に出会った気がするのだ。

 「そうねえ、分からないわね。あの時は黙っていたもんね。これじゃあ分かるわね、これで」

 彼女が持っていたスマホに映し出されたのは、もう一人の着ぐるみ美少女の真里亜の姿だった。当然その画像はバルザックこと弘樹が撮影したものだった! あの時の真里亜だと。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スレイブZ!

ジャン・幸田
ホラー
 「今日からお前らの姿だ!」  ある日、地球上に出現した異世界人は地球人たちの姿を奪った!   「スレイブスーツ」と呼ばれる全身タイツのようなのを着せ洗脳するのであった。

人形の中の人の憂鬱

ジャン・幸田
キャラ文芸
 等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。 【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。 【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと

ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した! それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。 それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する! なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?  

転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー

ジャン・幸田
キャラ文芸
 いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?  徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!

ロボリース物件の中の少女たち

ジャン・幸田
キャラ文芸
高度なメタリックのロボットを貸す会社の物件には女の子が入っています! 彼女たちを巡る物語。

人形娘沙羅・いま遊園地勤務してます!

ジャン・幸田
ファンタジー
 派遣社員をしていた沙羅は契約打ち切りに合い失業してしまった。次の仕事までのつなぎのつもりで、友人の紹介でとある派遣会社にいったら、いきなり人形の”中の人”にされたしまった!  遊園地で働く事になったが、中の人なのでまったく自分の思うどおりに出来なくなった沙羅の驚異に満ちた遊園地勤務が始る!  その人形は生身の人間をコントロールして稼動する機能があり文字通り”中の人”として強制的に働かされてしまうことになった。 *小説家になろうで『代わりに着ぐるみバイトに行ったら人形娘の姿に閉じ込められた』として投降している作品のリテイクです。思いつきで書いていたので遊園地のエピソードを丁寧にやっていくつもりです。

AIアイドル活動日誌

ジャン・幸田
キャラ文芸
 AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!  そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。

ゼンタイフェチ女ですが受け入れてくれといいませんけど

ジャン・幸田
キャラ文芸
 私はミチル。どこにでもいるような女の子だけど、家族に絶対言えない秘密があるの。ゼンタイフェチなのよ! 毎晩、家族が寝静まった後はゼンタイに着替えてお楽しみしているのフェチに目覚めたのよ。しかもフェチ友達がいっぱいいるのよ。変態? そんなことお構いなしよ! 今日も楽しんじゃうわ、ゼンタイでいろんなことを! *いわゆるゼンタイ(全身タイツ)好きな主人公とその仲間との物語です。そのようなものが嗜好に合わない方は閲覧をお控えください。なお、特定のモデルはいない空想の物語ですので、どこかの誰かに似ていても気のせいです。

処理中です...