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中編:人魚変身の皮
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私はもう人魚になっているようだけど、いつのまに人魚になったというのよ? まさか魔法か何かを使ったの? それともバイオテクノロジーを駆使したとかなんかなの? でも人魚変身の皮と言っているので、それによって人魚になったというんだろうけど・・・あれ? それはなんなのよ!
そんなパニックをよそに目の前の人魚は話を続けた。それにしてもなんで心に直接メッセージが届くのはどういうことなんだろうかと思っていたら彼女はこう伝えてきた。
”人魚はねえ水の中ではテレパシーで意志疎通をするのよ。なんだって空気はないんだからね。そうそうなんでも質問して、答えられるのは答えてあげるから”
”それよりも、あなたっていつから人魚なの?”
”生まれてから人魚、といいたいけどあなたと同じように人間の娘から生まれ変わったのよ人魚変身の皮で。まあ、私は乗っていた船が沈没した際に助けてもらったのが人魚だったからね”
そういうと、目の前の金髪で紺碧の鱗を持つ人魚は私の手を掴んだ。その手の指の間には水掻きがあった。私はおもわず”化物”と思ってけど、自分の手も同じように水掻きがあった。そうかあ・・・私も人間から見ればもう化物なんだ! 私は自分の身体を改めてみると、長い黒髪をして深紅の鱗を持つ人魚になっていた。
”どこに連れて行くのですか?”
”それはねえ人魚の里の長に挨拶してもらうためよ。なんだって私たち人魚は長が生み出した人魚変身の皮のおかげで生きていけるのよ、ほぼ永遠に”
人魚の里の長? ほぼ永遠? いったい何者なんだあそれって、私はパニックになりそうだった。人間だった時の私はどうも頭が悪い女だったらしく、そういったファンタジーな設定なんて理解できなかった。だから・・・何なのよ? なんで失恋して海に溺れたら、人魚になれるの?
”永遠? ということは私はずっと人魚なの?”
”そうよ永遠。まあ人魚によっては飽きるかもしれないというけどね、良いと思うわよ。そうそう、私の名前はアヤシオよ”
”アヤシオさん・・・わたしは・・・”
その時、私は自分に名前がない事に気付いた。人間だった時の名前を思い出せなかったのだ。やっぱ私はバカな女だったの?
”あなたひょっとして名前で悩んでいるのじゃないの? 人魚はねえ仲間として認めてもらえた時に初めて名前を授けられるのよ。良い名前もらえばいいよね里の長から”
アヤシオさんに連れてこられたのは水中洞窟の奥にある鍾乳洞だった。そこは昔昔に海に沈んだところらしかった。その一角に空洞があった。わたしは空気のあるところに出たが、重力にまけそうになった。意外に人魚の身体は陸上では重く感じた! 目の前には巨大な海獣のような姿をした者がいた。どうもそれが人魚の里の長のようだった。
「新入りの人魚はお前か? なかなか美しい人魚になってくれたな。お前が海に向ってバカヤローと叫んだ時には躊躇したが、まあ結果往来だ!
それはともかく、お前の名前は・・・少し考えさせてくれ。まあこれから長く人魚として生きていくんだからな。
そうだ、これからまた新入りを迎え入れすからな。お前がどうやって人魚になったのかが分かるからな!」
そういうと他の人魚が樽を持ってきた、その中には若い娘が裸でいた! そして里の長の手には皮のようなモノを持っていた。
「お前は運がいいなあ。一番最後に人魚になったものは新入りが来るまで最下層人魚で過ごさないといけないのに、すぐ人魚の素材が見つかったんだからな。よく見ておくんだな」
そういって里の長は手に持っていた皮を広げていた。それは人魚の着ぐるみみたいな姿をしていた。そしてそれを裸の娘に着せようとしていた。
人魚になるんだ! そう思って私は娘の顔を見ると、どこかで会ったことある様な気がした。しかし何も思いが浮かばなかった。そうなったのも頭が悪いのもあるけど娘は全身の毛を剃られマネキンのようだったからだ。顔のつくりを見ただけでは誰が誰なんかが分かりそうになかった。
娘の身体を人魚変異進の皮の背中にある開口部から入れ始めた。どうやら私もこのようにして人魚になったんだというのが分かった。娘の身体にはなんかのオイルのようなものを塗られ皮に入れられ始めた。
まず、足が入れられると最初は日本の足があるのが分かったけど、少しずつ丸太のようになった。これで人魚の尾びれとそれを支える骨格になった様子が伺えられた。 そして次々と皮に包まれて行った。そうして娘は人間ではなくなり、新たな存在になっていった。そして頭部に皮が被せられると、一気に頭髪が伸び始め顔に密着していった。
その時、新入りの女は人魚へと変身した。そして皮は内臓の女と一つになって人魚として永遠に過ごさせられるようにと身体を改造してしまった! 私と同じく!
そんなパニックをよそに目の前の人魚は話を続けた。それにしてもなんで心に直接メッセージが届くのはどういうことなんだろうかと思っていたら彼女はこう伝えてきた。
”人魚はねえ水の中ではテレパシーで意志疎通をするのよ。なんだって空気はないんだからね。そうそうなんでも質問して、答えられるのは答えてあげるから”
”それよりも、あなたっていつから人魚なの?”
”生まれてから人魚、といいたいけどあなたと同じように人間の娘から生まれ変わったのよ人魚変身の皮で。まあ、私は乗っていた船が沈没した際に助けてもらったのが人魚だったからね”
そういうと、目の前の金髪で紺碧の鱗を持つ人魚は私の手を掴んだ。その手の指の間には水掻きがあった。私はおもわず”化物”と思ってけど、自分の手も同じように水掻きがあった。そうかあ・・・私も人間から見ればもう化物なんだ! 私は自分の身体を改めてみると、長い黒髪をして深紅の鱗を持つ人魚になっていた。
”どこに連れて行くのですか?”
”それはねえ人魚の里の長に挨拶してもらうためよ。なんだって私たち人魚は長が生み出した人魚変身の皮のおかげで生きていけるのよ、ほぼ永遠に”
人魚の里の長? ほぼ永遠? いったい何者なんだあそれって、私はパニックになりそうだった。人間だった時の私はどうも頭が悪い女だったらしく、そういったファンタジーな設定なんて理解できなかった。だから・・・何なのよ? なんで失恋して海に溺れたら、人魚になれるの?
”永遠? ということは私はずっと人魚なの?”
”そうよ永遠。まあ人魚によっては飽きるかもしれないというけどね、良いと思うわよ。そうそう、私の名前はアヤシオよ”
”アヤシオさん・・・わたしは・・・”
その時、私は自分に名前がない事に気付いた。人間だった時の名前を思い出せなかったのだ。やっぱ私はバカな女だったの?
”あなたひょっとして名前で悩んでいるのじゃないの? 人魚はねえ仲間として認めてもらえた時に初めて名前を授けられるのよ。良い名前もらえばいいよね里の長から”
アヤシオさんに連れてこられたのは水中洞窟の奥にある鍾乳洞だった。そこは昔昔に海に沈んだところらしかった。その一角に空洞があった。わたしは空気のあるところに出たが、重力にまけそうになった。意外に人魚の身体は陸上では重く感じた! 目の前には巨大な海獣のような姿をした者がいた。どうもそれが人魚の里の長のようだった。
「新入りの人魚はお前か? なかなか美しい人魚になってくれたな。お前が海に向ってバカヤローと叫んだ時には躊躇したが、まあ結果往来だ!
それはともかく、お前の名前は・・・少し考えさせてくれ。まあこれから長く人魚として生きていくんだからな。
そうだ、これからまた新入りを迎え入れすからな。お前がどうやって人魚になったのかが分かるからな!」
そういうと他の人魚が樽を持ってきた、その中には若い娘が裸でいた! そして里の長の手には皮のようなモノを持っていた。
「お前は運がいいなあ。一番最後に人魚になったものは新入りが来るまで最下層人魚で過ごさないといけないのに、すぐ人魚の素材が見つかったんだからな。よく見ておくんだな」
そういって里の長は手に持っていた皮を広げていた。それは人魚の着ぐるみみたいな姿をしていた。そしてそれを裸の娘に着せようとしていた。
人魚になるんだ! そう思って私は娘の顔を見ると、どこかで会ったことある様な気がした。しかし何も思いが浮かばなかった。そうなったのも頭が悪いのもあるけど娘は全身の毛を剃られマネキンのようだったからだ。顔のつくりを見ただけでは誰が誰なんかが分かりそうになかった。
娘の身体を人魚変異進の皮の背中にある開口部から入れ始めた。どうやら私もこのようにして人魚になったんだというのが分かった。娘の身体にはなんかのオイルのようなものを塗られ皮に入れられ始めた。
まず、足が入れられると最初は日本の足があるのが分かったけど、少しずつ丸太のようになった。これで人魚の尾びれとそれを支える骨格になった様子が伺えられた。 そして次々と皮に包まれて行った。そうして娘は人間ではなくなり、新たな存在になっていった。そして頭部に皮が被せられると、一気に頭髪が伸び始め顔に密着していった。
その時、新入りの女は人魚へと変身した。そして皮は内臓の女と一つになって人魚として永遠に過ごさせられるようにと身体を改造してしまった! 私と同じく!
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